2013年から台湾に住んでいる当ブログ管理人です。
私は2019年に台湾の永久居留証を取得したのですが、
この記事では配偶者ビザから永久居留証に切り替えた筆者が、実際に用意した必要書類や申請条件に加え、その過程で遭遇したハプニングも紹介します。
当時と現在では状況が異なる可能性もありますが、
私と同じく配偶者ビザで台湾に住んでいる日本人で、永久居留証の取得を検討している方の参考になれば幸いです。
それでは行ってみましょう!
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台湾永久居留証の申請条件、確認方法は?
永久居留証取得の条件、いつから申請できるの?
まず、永久居留証取得の条件について「いつから申請できるのか?」というのが気になりますが、
移民署のサイトにいくつか条件が書かれていて、原則的には
外國人應於我國合法連續居留五年,每年居住超過一百八十三日之期間屆滿後,二年內申請。
(台湾に合法的に連続五年以上居留していて、毎年の滞在日数が183日以上という条件をクリアしたら、二年以内に申請)
このようになっています。
居留期間がよくわからない場合は移民署に問い合わせよう
上述の通り、原則5年以上の台湾滞在で申請できるのはわかっても、具体的に
「何年の何月何日から申請できるのか?」
という日付を把握している方は、少ないんじゃないでしょうか?
筆者も申請する前に「そろそろ永久居留証を取得できるんじゃ?」と何となく思っていましたが、
具体的にいつから申請できるのかはピンとこなかったので、事前に移民署に電話をして尋ねてみることに。
すると、「あなたの場合はX月X日から申請可能です」、と具体的な日付を教えてもらう事ができました。
ですので、筆者と同じように、
「そろそろ永久居留証を取得できる時期だと思うけど、具体的にいつから申請できるのか分からない」
という方は、移民署に問い合わせてみるのをオススメします。
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永久居留証申請に必要な書類、配偶者ビザの場合
ここから台湾の永久居留証取得にあたり、申請に必要な書類を紹介します。
・申請書(外僑永久居留申請書)→ 移民署にあります
・カラー写真1枚(彩色照片一張)
・パスポート原本とコピー1部(新、舊護照正本、影本一份)
・居留証原本とコピー1部(外僑居留證正本、影本一份)
・健康診断の証明書1部(健康檢查合格證明一份)
・財産または特殊技能証明書1部(財產或特殊藝能證明一份)
・台湾および自国の警察証明(直近5年:台湾では良民証とも呼ばれている)
・その他関係書類(其他相關證明文件)→ 配偶者の場合は親族関係証明を用意
いちばん下の「その他関係書類」の項目に赤字で書き足しましたが、
配偶者(依親)ビザを持っている人は、親族関係証明(親屬關係證明)として
「結婚証明または出生証明および配偶者の身分証明書類(戸籍謄本等)」を用意するよう移民署ウェブサイトに書かれています。
このほか、移民署のサイトには各項目の補足事項も書かれていますので、
これから申請する予定の方は、必ず移民署のサイトで必要書類をご確認ください。
なお、「健康診断書」と「自国の警察証明」については、5年間の居留期間内で毎回の出国が3か月以内の場合は提出不要だそうです。
筆者も5年間の間に3か月以上出国した事はなかったので、この2点の書類は免除されました。
親族関係証明は有効期限を確認しよう
ここで親族関係証明の補足をひとつ。
筆者は永久居留証申請時の必要書類の中で、親族関係証明として「戸籍謄本」を提出したのですが、
事前に移民署に電話をして必要書類の確認をした際、
「戸籍謄本は1か月以内に発行されたものしか受け付けません」
と言われましたので、移民署に問い合わせをする機会があれば、必要書類およびそれらの有効期限も確認されるのをオススメします。
台湾永久居留証、申請書類の準備中に遭遇したハプニング
ここでは筆者が台湾の永久居留証取得にあたり、
申請に必要な書類を集めている際に遭遇したハプニングを2点シェアしたいと思います。
振り返れば、2点とも申請書類の「財産または特殊技能証明書」に関してですが、
移民署のサイトには書かれていない事柄や、書かれてはいるけれども筆者には若干わかりにくかった事なので、ここに書いておきたいと思います。
納税証明取得時のハプニング、夫婦で確定申告をしている方は注意
1点目は永久居留証の申請に必要な財産の証明に関して、筆者は「納税証明」を準備したんですが、国税局での証明書取得時に遭遇した問題。
まずは以下の移民署ウェブサイトに書かれている、財産の証明に関する補足事項の一部をご覧ください。
1. 台湾国内での収入・納税・動産または不動産資料
2. 雇用主発行の雇用証明または申請者自筆の仕事内容および所得
3. 台湾政府機関発行の専門職・技術者または技能検定証明
4. その他自力で生活能力があり、台湾での生活に問題がないと保証できる資料。
このように書かれています。そこで筆者は1番の台湾国内での納税を証明する書類を提出する事にしました。
ネットで調べたところ、
納税証明は北門にある国税局に行けば、すぐに発行されると書かれていました。
そこでさっそく国税局へ足を運んだところ予期せぬ問題が。
なんと窓口で「納税証明の発行ができない!!」という旨を告げられたんです。
せっかく北門まで足を運んだのに、少しがっかりしながら理由を尋ねたところ、
理由は我が家の確定申告(台湾の報税)の仕方にありました。
それは、我が家の毎年の確定申告は、台湾人である奥さんに代表で税務署に行ってもらい、
夫婦の分をまとめて手続きしてもらっているのが原因でした。
このようなケースでは、実際に申告をしている彼女でないと、納税証明を取得する事ができないんだそうです。
以前「台湾の確定申告は、夫婦まとめてやった方が楽」と聞いてから、
毎年の確定申告は奥さんに2人分をまとめて手続きしてもらっていたんですが、
まさかそんな落とし穴があるとは知りませんでした。
ちなみに納税証明はその後、奥さんに取りに行ってもらい無事に発行されました。
レアなケースだと思いますが、同じパターンで確定申告している方はご注意ください。
生活能力に関する追加書類を配偶者に書いてもらう
2点目は移民署に電話して申請書類を確認した際に遭遇した「予期せぬ書類」について。
上述の通り移民署に電話をして、職員さんに必要書類を確認した筆者(職員さんはとても丁寧に教えてくれました)。
結果は大体予想した通りで、基本的には移民署のウェブサイトに書かれているものでしたが、
1点だけピンとこないものがあったんです。
それは、職員さんに言われた以下の書類。
あなたは配偶者(依親)ビザから永久居留証に切り替えるという事なので、
「現在ご自身が台湾で仕事をしていて、食べるのに困らず自活できるだけの能力がある」
という旨の証明を奥さんに一筆書いてもらってください。サインとハンコもお願いします。
この内容を電話口で聞いた時に一瞬、
「そんな書類が必要ってサイトにあったかな?」
と少しうろたえましたが、念のため決まった書式があるのかを尋ねると、
「特に書式はなく手書きでよい」
との返答を得たので、言われた通りの内容をA4の紙に書き、
奥さんに押印とサインをしてもらい提出しました。
提出後は滞りなく永久居留証が発行されましたので、特に問題はなかったようです。
後で振り返ると、きっと財産証明の補足事項(4番目)の事を指しているのだと思います(でも、それだとこの書類と納税証明で合計2点の書類提出になりますね)。
おまけ:生活能力に関する追加書類で実際に書いた例文
ご参考までに、以下が筆者が提出した書類の文面になります。
この書類に関しては具体的な内容は移民署のサイトには書かれていなかったので、
もし今後同じ書類を要求された方がいたら、このような内容で作成すると良いのではないかと思います。
本人◯◯◯(配偶者の名前)確認◯◯◯◯(筆者の名前)在台灣有長期穩定的收入, 衣食無虛虞. 我本人也有長期穩定的收入工作, 沒有經濟問題
(私◯◯◯は夫◯◯◯◯が台湾で安定した収入があり、衣食住に困らないことを証明します。また、私自身も安定した収入がありますので、経済的な問題はございません)
ここに署名、印鑑、日付
移民署での申請手続き~取得までの流れ
ひと通り書類が揃ったら、移民署に必要書類を提出して永久居留証の申請手続きをします。
申請した当時、筆者は台北に住んでいたので小南門の移民署に行って申請しました。
当日は現地で番号札を取って自分の番になったら、カウンターに行き必要書類を提出して申請費用1万元を支払います。
職員さんが書類をチェックして、問題がなければ領収証兼引換証を受け取って終了。
永久居留証申請の審査結果が届くのは約1か月後
移民署での永久居留証の申請手続き終了時に、職員さんから申請の審査に関する案内があります。
「審査の結果は約一ヶ月後に郵便であなたの家に届きます。もし一ヶ月以上経っても音沙汰がなければ、移民署に問い合わせてください」
このような案内でしたが、筆者の場合は審査結果のレターは1か月プラス4、5日ほどで自宅に届きました。
レターには「受け取りに関して移民署に連絡するように」と書かれていたので、
さっそく電話してみると、
「あなたの永久居留証はもう出来上がっているので、いつでも取りに来てください」との事。
その日のうちに移民署に行き台湾の永久居留証を受け取って来ました。
おわりに
という事で、台湾永久居留証の取得手続きについて、
配偶者(依親)ビザから切り替えた筆者が用意した書類や遭遇したハプニングについて書いてみました。
筆者が台湾の永久居留証を取得したのは2019年で、
現在と当時では申請ルールや必要な書類が変更になっている可能性がありますが、
これから申請を検討している方の参考になれば幸いです。
また、ネットでいろいろな方がシェアしてくれていますが、
申請書類などのルールは予告なく変更される場合があります。
申請を予定している方は、事前に移民署ウェブサイトのチェックはもちろん、
必要に応じて直接電話などでも確認してみる事をオススメします。
※この記事は2019年に執筆した記事に加筆・修正したものですが、記載されている内容は当時の情報がベースになっています。台湾の永久居留証申請に関する最新の情報はこちらの中華民国内政部移民署ウェブサイトにてご確認ください。