台湾旅行だけでなく、台湾での生活にも必須の交通系ICカード「悠遊カード」。
MRT(地下鉄)やバスといった公共交通をはじめ、公共レンタサイクルのユーバイク、さらにコンビニなどでのショッピングにも使える便利なカードです。
この記事では、悠遊カードの買い方やチャージ方法に加え、子供用の悠遊カードの購入方法も解説します。
台湾旅行を予定している方や、悠遊カードを購入しようと思っている方は、ぜひご参考にどうぞ!
>>>キーホルダー型の悠遊カードはどこで売っているのか?解説記事はこちら
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参考キーホルダー型「悠遊カード」どこで売っているのかを解説します
台湾のナンバーワン交通系ICカード「悠遊カード」。 悠遊カードには人気キャラなどの絵柄がデザインされたものだけでなく、 キーホルダータイプの悠遊カードも数多く発売されています。 この記事では、「キーホ ...
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台湾の交通系ICカード、悠遊カードとは?
悠遊カード(EasyCard)は台湾の交通系ICカード。
中国語で悠遊卡(ヨゥヨゥカァ)と呼ばれているカードはおもに
- 台湾各地のMRT(地下鉄)、バス、鉄道などの公共交通
- スーパー、コンビニなどでのショッピング
- 駐車場、ガソリンスタンドでの支払い
- 台湾のシェアサイクル、ユーバイク(Youbike)のレンタル
これらをキャッシュレスで利用できる便利なカードです。
悠遊カードの値段はいくら?
悠遊カードの料金は1枚100元(約485円)。
カード本体のみの価格で、チャージ金額は含まれていません。
注意
- これはMRT駅などで販売されている一般的なデザインのカードの価格となり、アニメのキャラクターなどが描かれたデザインカードや、キーホルダー型カードの価格は異なりますのでご注意ください。
悠遊カードは台湾の3大交通系ICカードでナンバーワン!
台湾には悠遊カードのほかに、iPASS(一卡通)、Icash(愛金卡)という交通系ICカードがあり、この3つが「3大交通系ICカード」とされています。
その中でも、悠遊カードのシェアはダントツのナンバーワンで、2位以下を大きく引き離しています。
台湾交通系ICカード市場シェア
- 悠遊カード(悠遊卡)・・・76%
- iPASS(一卡通)・・・14.3%
- icash(愛金卡)・・・9.6%
※データは台湾で金融機関を監督する金融監督管理委員会2023年8月の統計を引用
悠遊カードが使える場所は?
続いては悠遊カードが使える場所について説明します。
台湾国内では公共交通のほか、コンビニやスーパーなど、広い範囲で悠遊カードが使えます。悠遊カード(普通カード)が使えるおもな交通機関、お店は以下です。
- 交通機関:台北、新北、桃園、台中、高雄の各MRT、台湾各地の路線バス、高速バス(一部の路線を除く)、台湾鉄道(一部の列車を除く)など
- レンタサイクル:Youbike、台北市河濱自行車、新北河濱自行車、台南、高雄、金門公共自行車
- コンビニ:セブンイレブン、ファミリーマート、OKマート、Hi-Lifeなど
- スーパー:全聯福利中心、美廉社、Jasonsなど
- 量販店:カルフール、大潤發、愛買など
上記以外にもレストラン、お土産店など悠遊カードが使用できるお店はたくさんあります。さらに詳しい情報は悠遊カード公式ウェブサイトでご確認ください。
悠遊カードを安く買える方法はある?
基本的に懸賞のプレゼントなどを除いて、悠遊カードを無料または割引価格で入手できることはありませんが、
オンライン旅先体験予約サイトのKlookでは、桃園空港受け取りの悠遊カードが販売されています。
チャージされていない「空カード」のほか、あらかじめ200元または400元の金額がチャージされているプランも。チャージ済みのカードなら到着後にひとまずチャージする手間が省けて便利ですよ。
\ Klookで桃園空港受け取りの悠遊カードを見てみる /
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悠遊カードの購入方法:おもな販売場所は4つ
悠遊カードが購入できる場所を紹介します。
悠遊カードの運営会社「悠遊卡股份有限公司」が委託している公式の販売場所は以下の4つです。
- 台湾のMRT駅(台北、桃園、台中、高雄メトロ)
- 台湾の4大コンビニ(セブンイレブン、ファミリーマート、Hi-Life、OK MART)
- 台湾のバス会社(國光客運、台中客運、屏東客運)
- 台北市政府バスターミナルサービスセンター
続いて各販売場所での購入について詳しく説明します。
1. 台湾のMRT駅で購入する
台北メトロをはじめとした各都市のMRT駅で悠遊カードを購入方法は、
- 駅のインフォメーション窓口で購入
- 駅の券売機で購入
以上2通りの購入方法があります。
1-1. MRT駅の窓口で悠遊カードを購入する
台湾のMRT各駅のインフォメーション窓口はだいたい改札の横にあり、中国語では「詢問處」と書かれています。
MRTの駅では英語もそこそこ通じますが、念のため中国語での買い方を紹介します。
悠遊カードを購入するときは駅員さんに
「我要買一張悠遊卡(ウォ ヤオ マイ イージャン ヨウヨウカァ:悠遊カードを1枚買いたいです)」とか
「給我一張悠遊卡(ゲイ ウォ イージャン ヨウヨウカァ:悠遊カードを1枚ください)」
と言うか、あるいは紙に書いて見せるのもアリです。
1-2. MRT駅の券売機で悠遊カードを購入する
悠遊カードは台湾各地のMRT駅にある券売機でも購入することができます。
券売機は各都市のMRT運営会社ごとに異なりますが、
「悠遊カード専用の販売機」または「乗車きっぷと悠遊カード販売の兼用機」いずれかで購入できます。
以下、台北MRT駅の券売機での具体的な悠遊カード購入ステップになりますので、ぜひご参考ください。
step
1サービス項目を選択する
はじめに画面にタッチしてメニューが表示されたら、「購買悠遊卡(悠遊カードを購入する)」を選択します
step
2規約を読んで「了解」
次に、規約が表示されますので「我已了解(規約を読んで了解しました)」を選択します
step
3紙幣を投入する
続いてカードの代金が表示されますので、①のところにお金を入れます。
精算が完了すると②のところにカードが出てきます。
この自動券売機で販売されている悠遊カードには金額がチャージされていません。購入後はその場でチャージするのをおすすめします。
2. 台湾の4大コンビニで購入する
悠遊カードの運営会社が販売を委託している台湾の4大コンビニは以下の4つ
- セブンイレブン(統一超商)
- ファミリーマート(全家便利商店)
- H i-Life(萊爾富)
- OKマート(OK-MART)
台湾にはコンビニが非常に多く、特に都市部ではコンビニを探すのに苦労をすることは、ほぼありません。
街を歩いていればコンビニが目に入ってきますので、街中で悠遊カードの購入に困ることはないと思います。
悠遊カードはコンビニのどこに置いてある?
お店によって悠遊カードの置き場所が異なる場合がありますが、
悠遊カードは概ね「レジの前」や「レジの横」などレジのそばにあることが多いです。
もし見当たらなければ、店員さんに
「請問,你們有賣悠遊卡嗎?(チンウェン ニィメン ヨゥマイ ヨウヨウカァマ?:悠遊カードを売っていますか?)」
と尋ねるか、そのまま紙に書いて見せれば、在庫があれば出してもらえます。
お店によってはデザインカードも販売
観光客が多く訪れるコンビニでは、一般的なデザインの悠遊カード以外に、
かわいいキャラクターなどがデザインされたカードを販売しているところもあります。
3. 台湾のバス会社で購入する
悠遊カードは台湾のバス会社でも購入することができます。
現在、悠遊カードの運営会社が販売を委託しているバス会社は以下の3社
- 國光客運
- 台中客運
- 屏東客運
このうち、國光客運は台湾の中・長距離バス会社大手で、桃園空港や台北駅など各地の長距離バスターミナルに拠点があり便利です。
屏東客運も台湾高速鉄道(台湾新幹線)左営駅、高雄国際空港に窓口がありますので、高雄を拠点に旅行をする場合は使えそうです。
4. 台北市政府バスターミナルで購入する
台北市内にある長距離バスターミナルの一つ、市政府バスターミナル(市府轉運站)には悠遊カードのカスタマーサービスセンターがあり、悠遊カードを購入することができます。
また、このサービスセンターは販売、チャージ以外に悠遊カードの残額払い戻しも可能ですよ。
桃園空港で悠遊カードを購入する方法
ここまで、悠遊カードを購入できる場所を紹介してきましたが、
旅行で台湾を訪れる方の多くが利用する、桃園国際空港での悠遊カード購入方法も紹介します。
桃園空港での悠遊カード購入は、おもに以下の3パターン。
- 桃園メトロ(MRT)駅で購入
- 桃園空港内のコンビニで購入
- 國光客運バスの窓口で購入
以下、具体的な買い方を説明します。
桃園MRT駅インフォメーション窓口で購入する
桃園メトロ(MRT)駅での悠遊カード購入は「詢問處」と書かれた「インフォメーション窓口」、「券売機」または駅構内のコンビニでも買うことができます。
インフォメーション窓口は第1、第2ターミナル駅ともに改札のそばにあります。
桃園MRT駅の券売機で購入する
ここから自動券売機での悠遊カードの買い方を説明します。
step
1青色の「售卡機/加值機」と書かれた券売機を選ぶ
桃園空港MRTの自動券売機は2種類あり、紫色の「單程票售票機」がきっぷ販売用、青色の「售卡機/加值機(青色)」が悠遊カード販売・チャージ用です。悠遊カードの購入は青色の券売機を使用します。
step
2券売機の画面にタッチ
はじめに、自動券売機の画面にタッチします
step
3日本語を選択(必要な場合)
画面下方に言語選択のメニューが出てきますので、日本語を選択します。
step
4サービス項目を選択
サービス項目の選択画面になりますので、「カードを購入する」を選択します
step
5購入するカードの種類を選択
すると、販売可能なカードが表示されます。この画像では在庫切れなのか「Ipass(一卡通)」しか表示されていませんが、「悠遊カード(悠遊卡)」、「Icash(愛金卡)」もあればここに表示されますので、希望のカードを選択します。
※桃園空港MRT駅の券売機で売られている交通カードは、あらかじめ金額がチャージされているものが販売されている場合があります。
step
6「統一番号」入力の有無を選択
カードを選択したら「統一番号(台湾で会社精算する際などに使う番号)」の入力画面になりますので、右側の「不要」を選択してスキップします
step
7紙幣を投入する
あとは表示された代金を支払って、カードをゲットしましょう
悠遊カードに子供用はあるの?
台湾でよく使われている悠遊カードですが、子供用のカードはあるのでしょうか?
答えはズバリYes、悠遊カードには子供(高齢者)用のカードもあります。
旅行で台湾に来た方や、私のような台湾在住者の大半が使っている悠遊カードは
「普通卡」
と呼ばれる一般用カードになりますが、
子供や高齢者(65歳以上)向けの悠遊カードは「優待カード(優待卡)」というカードになります。
子供(高齢者)向けの悠遊カード「優待卡」
子供と高齢者向けの悠遊カード「優待カード(優待卡)」対象者、購入方法等について説明します。
このようになっていて、対象者は一部の路線等を除きバス、台湾鉄道に乗車する際に「半票」と呼ばれる割引料金が適用されます(例:バスは1区間の大人料金(全票)15元が8元など)。
ただし、MRTは半票の設定がないため、子供も大人と同じ料金です。
そのため、台湾旅行中にバスを多用する方でなければ、さほどメリットはないかもしれません。
注意
- 子供供用の悠遊カード(優待卡)を使用してもMRTの運賃は半額になりません。
子供(高齢者)向け悠遊カード「優待卡」の買い方
子供(高齢者)向けの悠遊カード「優待カード(優待卡)」の価格は1枚100元(約485円)。
悠遊カードの公式サイトでは、優待カード(優待卡)が購入できる場所は
- 台北MRT各駅のインフォメーション窓口
- 4大コンビニ(セブンイレブン、ファミリーマート、Hi-Life、OK MART)
- 悠遊カードサービスセンター
このようになっていますが、
4大コンビニでは店舗により「優待カード(優待卡)」を置いていないお店もあります。
また、カスタマーサービスセンターは数が少ないため、
優待カード(優待卡)は台北MRTのインフォメーション窓口で購入するのが無難です。
購入する際は
「給我一張優待悠遊卡(ゲイ ウォ イージャン ヨウダイヨウヨウカァ:悠遊カードを1枚ください)」
と言うか、紙に書いて見せれば出してくれます。
また、その際に年齢確認できる証明の提出を求められる場合がありますので、
パスポートを用意しておくことをおすすめします。
台北市、新北市に居住する子供用の悠遊カード
子供用の悠遊カードには上述した優待カード(優待卡)のほか、
台北市、新北市に戸籍、学籍がある子供用のカードもあり、それらのカードはMRTも割引料金で乗車することができます。
それぞれの対象と入手方法は以下となっています。
カードの名称 | 対象者 | MRT割引内容 | 入手方法 |
台北市児童優恵卡(台北市) | 台北市に戸籍、学籍のある6歳以上、12歳未満の児童 | 4割引 | 学校または区役所で申請 |
新北児童卡(新北市) | 新北市に戸籍、学籍のある6歳以上、12歳未満の児童 | 6割引 | 学校または区役所で申請 |
私の子供も6歳になったので、台北市の児童優恵卡を申請しました。
うちの子供はまだ小学校入学前だったため、区役所で申請。費用は無料でした。
悠遊カードのチャージ方法
続いて悠遊カードのチャージ方法を説明します。
悠遊カードを購入したら、最初にやっておきたいのが「金額のチャージ」です。
「あらかじめ金額チャージされている悠遊カード」を購入していない限り、買ったばかりのカードには1元も入っていませんので、すぐに金額をチャージしましょう。
チャージの場所は駅、コンビニの2つでほぼ事足ります。
コンビニで悠遊カードにチャージする場合は、レジカウンターで悠遊カードを出して、「チャージ」という意味の「加値(ジァーズィー)」と言うか、書いた紙と希望金額を店員さんに渡せばチャージしてくれます。
桃園空港MRT、台北MRT、台湾鉄道の駅にある「加値」と書いてある自動券売機でもチャージできますので、ここからやり方を説明します。
桃園空港MRT駅で悠遊カードにチャージする
桃園空港MRTの自動券売機でチャージする場合は、画面右側の「チャージする(中国語の場合は加値)」を選択します。
「感應區」と書かれたセンサー部に悠遊カードを置いて、チャージしたい分の金額を投入するとチャージできます。
改札そばのインフォメーションでチャージする場合は、コンビニ同様に「加値」と言うか、紙に書いてチャージしたい金額と一緒に渡せばやってもらえます。
台北MRT駅で悠遊カードにチャージする
台北MRT駅の悠遊カード専用券売機には日本語メニューはありませんが、メニューは「購買悠遊卡(カードを買う)」か「加値(チャージする」」しかありませんので、「加値」を選択します。
あとはセンサー部分に悠遊カードを置いて、必要な金額を投入すればチャージできます。
あと、台北MRTでは一般の券売機でもチャージは可能で、このタイプのマシンには日本語もあります。基本的なチャージ方法は悠遊カード専用機と同じです。
台湾鉄道(台鉄)駅で悠遊カードにチャージする
在来線の台湾鉄道の駅にある自動券売機でも、「加値(チャージ)」機能がある券売機ならチャージ可能です。
はじめに、画面下方の言語選択メニューで「日本語」を選択します(不要な場合はそのまま”電子票證加値”へ)
続いて、「電子チケット チャージ」メニューを選択します
すると、「電子カードをセンサー部に置きます」というメッセージが表示されますので
端末の「電子票證感應區」というセンサー部に悠遊カードを置いて、チャージしたい金額を投入してチャージします。
悠遊カードの残高を確認する方法は?
続いて悠遊カードの残高確認方法について説明します。手軽なのは券売機で確認する方法で、センサー部分にカードを置くだけで残高が表示されます。
上の画像は台北MRTの悠遊カード専用券売機ですが、このマシンでは「可用金額」と言う部分が残高です。
台北MRTの一般きっぷ券売機には日本語メニューもありますが、中国語では「可用餘額」が残高です。
悠遊カードの買い方ガイド:払い戻しはできる?
「台湾から日本に戻る際、カード内の残額は払い戻しできるのかな?」
こんな疑問をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、
結論から言えば、チャージ残高の払い戻しは可能です。
ただし、悠遊カードのチャージ残高の払い戻しには、以下の条件があります。
カード内の残高 | 手続き | 返金方法 |
3,000元未満 | 取扱い窓口 | その場で返金 |
3,000元以上 | 取扱い窓口または運営会社に郵送 | 指定口座に後日振り込み |
カードの残高が3,000元を超えると現金での払い戻しができず、口座への振り込みになるとのことですので、払い戻しする場合は日本帰国前に3,000元未満になるよう、計画して使用することをおすすめします。
また台湾旅行を計画しているなら払い戻さず手元に残し、次回の旅行で使うという手もありです。
また、払い戻し手続きを行う悠遊カードを5回以上、かつ3か月以上使用している場合、払い戻し手数料は無料になりますが、そうでない場合は20元の手数料が必要です。
おまけ:悠遊カードの種類、デザインものやキーホルダータイプも
一般的な悠遊カードはデザインが共通で、「Be Be」というキャラクター(上の画像)が描かれているものが定番ですが、これ以外に「特製卡(特製カード)」と呼ばれるアニメのキャラや企業、ブランドとコラボしたデザインのカードがあるほか、「造形卡(デザインカード)」というキーホルダータイプの特殊な悠遊カードも販売されています。
「特製カード」や「デザインカード」はコンビニ、悠遊カードの公式ECサイトであるD1CHOICE SHOPなどで購入することができますが、コンビニは店舗の力の入れ具合で特殊なカードを置いていない場合もありますので、何軒か回って見ることをおすすめします。
ということで、台湾の交通ICカード「悠遊カード」の買い方ガイドでした。それでは台湾旅行を楽しんでください!!