「台北MRT(地下鉄)の一日乗車券など、乗り放題のパスについて知りたい」という方に、パスの種類や料金、購入できる場所の情報をシェアします。台北旅行でMRTをメインの移動手段として考えている方は、ぜひご参考にどうぞ。
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台北MRT一日乗車券・乗り放題パスとは
台北MRTの運営会社「台北大衆捷運股份有限公司(以下台北メトロ)」が観光客向けに販売しているパスで、中国語では「旅遊票」という名で呼ばれています。利用日数1日~3日までの種類が販売されており、期限内は台北MRT(地下鉄)が乗り放題の便利なフリーパスです。使い方はいたって簡単で、他の交通ICカード同様、自動改札のセンサーにタッチして入出場を行います。
現在、台北MRTが乗り放題になるフリーパスは台北メトロが発行している「旅遊票」のほか、台湾の交通部と台北市、新北市、基隆市の自治体が協力してプッシュしている「北北基おもしろカード(北北基好玩卡/Taipei FunPass)」というのもありますので、この記事では両方の情報を紹介します。
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台北MRT一日乗車券・乗り放題パスの種類
ここから台北MRT一日乗車券と乗り放題パスの種類を紹介します。
前述の通り、台北MRT乗り放題のフリーパスには台北メトロが発行している「旅遊票」のほか、政府がPRしている「北北基おもしろカード(北北基好玩卡/Taipei Fun Pass)」の2種類がありますので、旅遊票から順番に使用できる範囲や料金、買い方を紹介します。
台北MRT一日乗車券・乗り放題パスの一覧
台北MRT一日乗車券・乗り放題パス(旅遊票)
種類 | 料金 | 使用期限 | 適用範囲 |
1日券 | 150元(約677円) | 使用開始から当日の終電まで | 台北MRT、新北MRT環状線 |
24時間券 | 180元(約813円) | 使用開始から連続24時間以内 | 台北MRT、新北MRT環状線 |
48時間券 | 280元(約1265円) | 使用開始から連続48時間以内 | 台北MRT、新北MRT環状線 |
72時間券 | 380元(約1716円) | 使用開始から連続72時間以内 | 台北MRT、新北MRT環状線 |
表にある「使用開始」は最初に自動改札を通った時間です。
台北メトロが発行している乗り放題パスは表のように1日、24時間、48時間、72時間の4種類があります。カードはICカード形式(一部例外を除く)で、すべて「最初に自動改札にタッチした時」から使用期間が起算される方式です。
使用できる範囲については台北MRT全線(レッド、ブルー、グリーン、オレンジ、ブラウンの各ライン)、および新北MRT環状線(イエローライン)が乗り放題です。桃園MRTや新北ライトレール、バスは含まれていませんのでご注意ください。
台北MRT一日乗車券・乗り放題パスを購入できる場所
台北メトロが発行する一日乗車券などの乗り放題パスは、台北MRT各駅および新北MRT環状線各駅にある「詢問區(Information)」と書かれた窓口で購入できます。
残念ながら日本語はあまり通じないと思いますので、買うときは1日券なら「One-Day-Pass(1日票)」、24時間なら「24hours-Metro-Pass(24小時票)」と英語または中国語で伝えるか、紙に「1日票」、「24小時票」といった形で書いて渡すという方法もありです。中国語だと「XX小時」がXX時間、「票」がチケットの意味になりますので、24時間の場合は「24小時票」になります。
台北MRT駅の自動券売機で購入できる乗り放題パスもあります
一部の台北MRT駅には一日乗車券、24時間券、48時間券、72時間券を購入できる「多機能自動券売機」が設置されています。
設置されているおもな駅は以下です。
- 台北駅(台北車站)
- 西門駅
- 中山駅
- 南港駅
- 板橋駅
- 龍山寺駅
- 松江南京駅
- 行天宮駅
多機能自動券売機で販売されている乗り放題パスは、インフォメーション窓口で販売されている交通ICカード形式ではなく、片道チケット同様にプラスチックのコインのような「トークン」形式ですが、色は片道チケットのトークンが青色なのに対し、乗り放題パスのトークンは赤色です。MRTの乗り降りはICカードと同じく自動改札機のセンサー部分にタッチして入出場を行う形です。
北北基おもしろカード(北北基好玩卡/Taipei FunPass)
台北MRT一日乗車券と乗り放題パス。台北メトロ発行の「旅遊票」に続いては、もうひとつの乗り放題パス「北北基おもしろカード(北北基好玩卡/Taipei FunPass)」を紹介します。
この「北北基おもしろカード」には使用範囲や期間が異なる数種類のパスが存在するんですが、台北MRTが乗り放題になる「交通周遊カード」というパスは、台北メトロの乗り放題パスと同じく台北MRT(地下鉄)全線が乗り放題なのに加えて、台北市、新北市、基隆市の路線バスも乗り放題になるほか、「台湾好行(Taiwan Trip)」という観光バスにも乗れるお得なパスになっています。
北北基おもしろカード:交通周遊カード
種類 | 料金 | 使用期限 | 適用範囲 |
1日券 | 180元(約813円) | 使用開始当日中 | 台北MRT、台北・新北・基隆のバス、台湾好行バス4路線 |
2日券 | 310元(約1400円) | 使用開始日を含む2日間 | 台北MRT、台北・新北・基隆のバス、台湾好行バス4路線 |
3日券 | 440元(約1988円) | 使用開始日を含む3日間 | 台北MRT、台北・新北・基隆のバス、台湾好行バス4路線 |
5日券 | 700元(約3162円) | 使用開始日を含む5日間 | 台北MRT、台北・新北・基隆のバス、台湾好行バス4路線 |
1日券(猫空ゴンドラ付き) | 350元(約1581円) | 使用開始当日中 | 上記プラス猫空ゴンドラ |
以上が「北北基おもしろカード」の交通のみのプラン「交通周遊カード」の概要です。台北・新北・基隆のバスは一般的な路線バスが利用できますが、路線番号が1000番台など4ケタの番号のバスは利用できませんのでご注意ください。
また「台湾好行(Taiwan Trip)」観光バスで利用できる路線は、台北・新北・基隆エリアの以下4路線に限られますので、こちらもあわせてご承知おきください。
北北基おもしろカード・交通周遊カードで乗車可能な台湾好行バス
- 小9:北投竹子湖線
- 795:木柵平渓線
- 716:皇冠北海岸線
- 856:黄金福隆線
「北北基おもしろカード」には、このほか台北・新北・基隆の観光スポット20か所以上に1回入場(利用)できる「観光スポット周遊カード(交通なし)」、その観光スポット周遊カードに台北101展望台、故宮博物院入場、さらに交通もセットになった「無限周遊カード」、台北101展望台と国立故宮博物院入場券のセット「定番スポットカード(交通なし)」がありますので、ニーズに合わせてカードの種類を選べます。
興味のある方は北北基おもしろカード公式サイトでチェックしてみてください。
北北基おもしろカード(交通周遊カード)を購入できる場所
「北北基おもしろカード・交通周遊カード」の購入方法は、上述の台北メトロ発行のパスと同じく「台北MRT駅のインフォメーション窓口」か、「市政府駅の悠遊カード・トラベルサービスセンター」いずれかでの購入、または公式サイトやアプリで購入するという方法があります。
現地に来てから購入する場合は、台北MRT駅のインフォメーションで買うパターンが多いと思いますが、ここで注意したいのは
「台北MRT駅では自社(台北メトロ)の乗り放題パスも販売している」という点です。
したがって、購入時に間違えないよう係員さんに伝える必要がありますので、「北北基おもしろカード」を買うときは中国語名の「北北基好玩卡」あるいは英語名の「Taipei FunPass」と書いた紙を見せるなどした方が比較的安全です。
台北MRT全駅のインフォメーションで購入できるのは「交通周遊カード」のみで、観光スポット入場付き等は販売場所が限られます。詳しくは「北北基おもしろカード公式サイト」でご確認ください。
オンライン旅先体験予約サイトのKlookでは「北北基おもしろカード」の最強バージョンで、「交通+台北101展望台、国立故宮博物院を含む20か所以上の観光スポット入場」がセットになった、「北北基おもしろカード・無限周遊券」が販売されています。
「公共交通機関を利用して台湾北部の観光地を回り倒そう」と思っている方は、チェックしてみてはいかがでしょうか。
台北MRTの一日乗車券・乗り放題パスの特徴
ここまで台北MRT一日乗車券をはじめとした乗り放題パス「旅遊票」、「北北基おもしろカード」を紹介しましたが、
「いろいろあるのはわかったけど、結局どれを選んだらいいんだろう?」という方のために、私見ではありますが、それぞれのパスの特徴をザックリと挙げてみますので、ご参考になれば幸いです。
台北MRT一日乗車券のメリット・デメリット
台北メトロが発行している一日乗車券、乗り放題フリーパス(旅遊票)のメリット
- 期限内は無制限で乗り放題
- 交通ICカード同様、自動改札機にタッチするだけで利用できる
- 1日に複数回乗車するなら毎回片道乗車券を購入する時間を節約できる
- 一日乗車券は150元(約677円)、24時間券は180元(約813円)とリーズナブル
続いてデメリットは
- 台北MRTの一般片道運賃は20元(約90円)からと安く、最も高い区間でも65元(約294円)なので、まる1日MRTを乗り倒しても元がとれるか不明
- ちなみに「台北駅」からレッドライン終点「淡水」までは片道50元
- 24時間券や48時間券などは利用開始時から連続で時間が計算され、終電~翌日始発までの分が惜しい
- 適用範囲は台北MRT全線と新北MRT環状線のみ(北北基おもしろカードは台北・新北・基隆のバス、台湾好行バスにも適用)
このようなものが挙げられます。
実際に元がとれるかどうかはさておき、タッチアンドゴーで改札を通れて、乗るたびに乗車券の引き換え等がないことを考えれば、一日乗車券というチョイスも悪くないのではないでしょうか。
ただ、「北北基おもしろカード(交通周遊カード)」と比べると、「北北基~」の方が少し料金は高くなるもののバスも利用できるので、台北MRTの駅で購入するなら「北北基~」というチョイスもありです。
まとめ:台北MRTの一日乗車券・乗り放題パス
とうことで、台北MRTの一日乗車券やその他の乗り放題パスの紹介でした。
台北MRTを乗り放題で利用できる観光用のパスは現在、台北MRTを運営する「台北大衆捷運股份公司(台北メトロ)」が発行する乗り放題フリーパス「旅遊票」と各自治体がプッシュしている「北北基おもしろカード(Taipei FunPass)」の2種類が販売されています。
どちらのパスも他の交通ICカード同様、タッチアンドゴー自動改札を通過できるほか、1日、2日など複数のラインナップが用意されています。「北北基おもしろカード」は台北メトロ発行のものに比べてバスが利用できたり、観光スポットの入場がセットになったものもありますので、旅行のニーズに合ったものをチョイスして、台湾旅行をエンジョイしてくださいね。
お読みいただき、ありがとうございました!