台湾Uberのタクシー配車サービスとアプリの使い方を解説します。
「台湾での移動にUberを利用してみたいけど、サービス内容がよくわからない」とか、
「Uberはライドシェアって聞いたけど、タクシーとどこが違うんだろう?」
そんな方に、この記事では台湾のUberが提供している主要な配車サービス、Uber TaxiとUber Xの概要とアプリの使い方、実際にUber Taxiを利用したレポートをシェアします。
台湾でUberを使ってみようと考えている方に、少しでも参考になればうれしいです。
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台湾Uberのタクシー:定番のサービスは2種類
台湾Uberが提供しているタクシー配車サービスは大まかに以下の2種類。
- Uber Taxi(ウーバータクシー:優步小黃)
- Uber X(ウーバーX:菁英優步)
Uber Taxiは一般の黄色いタクシー
Uber Xは、いわゆる一般的に知られているUberのサービスで、ナンバープレート以外は一般車両と見分けがつかない車両が使われています。
チャイルドシート付きなどUber X派生タイプのサービス
Uber Xには大型・豪華タイプのUberXLや電動車のUber Greenなどの派生タイプもありますので、ここで簡単に紹介します。
各プランの料金はサービス該当地域なら、アプリで出発地点と行き先を入力した時に見積もりが表示されます。
- Uber XL(樂聚優步)・・・ミニバンなど大型の車両タイプ(最大6人乗り)
- Uber Child Seat(寶寶優步)・・・チャイルドシート搭載(1台)
- Uber Green(減碳優步)・・・環境にやさしい電動車タイプ
- Uber Confort(菁英 Plus)・・・足元が広く新しめの車両タイプ
- Uber Black(尊榮優步)・・・高級タイプ
- Uber Black SUV・・・高級SUVタイプ
- Uber WAV・・・車椅子搭載可能タイプ
ここからは定番のUber TaxiとUber Xの詳細について説明して行きます。
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台湾Uberのタクシーサービス:Uber Taxi
台湾Uberのタクシーサービス、まずはUber Taxi(ウーバータクシー)から説明します。
台湾におけるUber Taxi、中国語は「優步小黃」という呼び名になっています。
優步はUber、小黃というのは台湾でタクシーのことを指す言葉で、文字通り一般的な黄色いタクシーのことです。
こう聞くと、
「ウーバーって、一般人が自家用車に旅客を乗せるライドシェアじゃないの?」
と思う方がいらっしゃるかも知れませんが、
台湾ではその手のビジネスモデルは認められていません。
そのため台湾Uberは後述する多元化タクシー(Uber X)の配車を中心に営業していますが、最近は地域のタクシー会社と提携してUber Taxi(ウーバータクシー)という名称で、一般のタクシー配車サービスも行っています。
Uber Taxiはあくまで一般のタクシーなので、料金は流しのタクシーと同じくメーターで計算する方式。
初乗り料金や距離・時間での料金加算方法は各自治体の規定に則っています。ちなみに2024年3月時点で台北市のタクシー初乗り料金は85元(約400円))です。
そして、ドライバーは台湾Uberと契約している訳ではなく、提携しているタクシー会社の正社員またはそのタクシー会社と契約しているドライバーです。
Uber Taxiの特徴
- 呼び方:Uber配車アプリ
- 車体カラー:黄色
- ナンバープレート:白地に赤文字(Tから始まる)
- 料金計算:メーター(基準は各自治体のタクシー規定に準ずる)
- 支払い方法:現金または事前に登録された決済手段
台湾のタクシー料金に関する記事はこちら
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台湾でUber Taxiが利用できるエリア
台湾でUber Taxi(ウーバータクシー)のサービスが利用できるエリアは、2023年末の時点で10地域。
Uber Taxiが利用できるエリア
- 台湾北部・北東部
- 北北基(台北・新北・基隆)
- 桃園
- 新竹
- 宜蘭
- 台湾中部
- 台中
- 南投
- 彰化
- 台湾南部
- 台南
- 高雄
- 屏東
こうして見るとやはり、地域のタクシー会社と提携しているだけあって、東部と離島を除き台湾のほぼ全域でサービスを利用することができます。
台湾Uberのタクシーサービス:Uber X
台湾Uberのタクシーサービス、続いては中国語で菁英優步という名称のUber X(ウーバー X)について説明します。
このUber Xというタクシーサービスが一般的に認知されているUberのサービス、いわゆるライドシェアだったものにあたります。
しかし、現在台湾では一般人が自家用車でタクシー営業を行うことは認められていないため、
わかりやすく言うと、「Uberは台湾の合法なタクシーの一種「多元化タクシー(多元化計程車)」の配車サービスをUber Xとその派生プランで提供している」ということになります。
Uber Xの料金は、アプリで出発地点と目的地を入力すると表示されます。精算も事前に登録したクレジットカードなどで行えるので比較的安心です。
Uber Xの特徴
- 呼び方:Uber配車アプリ
- 車体カラー:黄色以外
- ナンバープレート:白地に赤文字(Tから始まる)
- 料金計算:事前に表示された見積りに準ずる
- 支払い方法:事前に登録された決済手段
Uber Xの料金について:一般のタクシーより安いのか?
個人的な感想ですが、台湾におけるUber Xの料金は、だいたい一般のタクシー利用時にかかる運賃の前後という印象。
一般のタクシーよりも安い時もあれば、そうでない時もあります。
ですので、私はアプリに出発地点と行き先を入力して、料金の見積もりを見てUber TaxiまたはUber Xどちらを使うか決めています。
上の画像は台北の士林夜市に近い圓山大飯店から台北松山空港(左図)、台北駅(右図)までのUber Taxi、Uber Xの見積もりで、赤枠が割引適用がない場合の通常料金。
この時は平日の夕方だったんですが、Uber Xの料金はいずれもUber Taxiの見積もり範囲内となっています。
ちなみに台湾のUber Xの料金は「ダイナミック・プライシング」制を採用していて、その時の需給などで運賃が変動します。そのため同じルートでも日にち、時間帯などで提示される料金が異なる場合がありますのでご注意ください。
台湾でUber Xが利用できるエリア
台湾でUber Xのサービスが利用できるエリアは、2023年末の時点で10地域。
Uber Xが利用できるエリア
- 台湾北部・北東部
- 北北基(台北・新北・基隆)
- 桃園
- 新竹
- 宜蘭
- 台湾中部
- 台中
- 南投
- 彰化
- 台湾南部
- 台南
- 高雄
- 屏東
Uber Xが利用できるエリアは以前より広がり、Uber Taxiと遜色のない10地域で利用できます。
ただし、UberXLやUber Greenなどの派生タイプはこの限りではありません。あらかじめご了承ください。
台湾版Uber、多元化タクシーとは
ここで、簡単に台湾の多元化タクシー(多元化計程車)について、簡単に説明したいと思います。
一般の人が自家用車に旅客を乗せて代金を得る、「ライドシェア」のプラットフォームとして台湾に登場したUber。
2013年の台湾進出からライドシェアのサービスを提供していましたが、違法な白タク行為にあたるため、政府から幾度となく罰金を科されたのち、2017年に業務停止を余儀なくされます。折しもUberの安全面に対する不安の声や乗客とのトラブル、タクシー業界の反発なども高まる中でした。
しかし、その一方でこのような白タク行為の防止、消費者のニーズ、さらにUberのドライバーたちからの声などから運輸業の規制緩和に関する議論が盛り上がり、政府が「台湾版Uber」と銘打って打ち出したのが、この多元化タクシーです。
現在、多元化タクシーには以下の規定があります
多元化タクシーの条件
- ドアの数が4つ以上(車種は問わず)
- 車両カラーは黄色NG、外観はあくまで一般車両(行燈も不要)
- ナンバープレートは営業用(白地にTから始まる赤字)
- 流しで客を乗せることはNG(アプリで予約した客のみ)
ちなみに、UberXは以前の同社のサービスと違い、Uberと個人の契約ではなく、Uberが多元化タクシーを運営するタクシー会社と提携して配車しています。
運転手は全員、台湾Uberが提携しているタクシー会社の社員または契約ドライバーですので、以前より安心感、透明性は格段に向上しています。
台湾のUber、保険は入っているのか?
Uberのサービスに関して、以前から懸念されていたのが保険ですが、
現在、台湾でUber(多元化タクシー)として営業するには保険の加入が必要となっており、補償額は一般のタクシーの保険に準ずる内容になっています。
Uber配車アプリの使い方:台湾でタクシーを呼ぶ方法
台湾のUber配車アプリの使い方
- Uber アプリを開く(乗車時間を選択する:任意)
- 乗車地点 / 行き先を入力する
- サービス(Uber Taxi または Uber X)を選択する
- 乗車場所を確認・確定する
まだUberのアプリをダウンロードしていない方は、下のリンクからどうぞ。
Uberの登録には携帯電話番号の認証が必要になるため、台湾に到着する前の登録をおすすめします。
Uber(ウーバー):タクシーが呼べるタクシー配車アプリ
Uber Technologies, Inc.無料posted withアプリーチ
step
1Uber アプリを開く
- アプリを開き「行き先を入力」欄をタップします
- このとき、時間を指定する場合は「行き先を入力」の横にある「今すぐ」をタップすれば時間を入力できます
step
2乗車地点 / 行き先を入力する
- 乗車地点と行き先を入力(直接打ち込む or 地図で入力)
- 地図で入力する場合は「地図でピンを配置する」をタップします
- すると、上の画面に切り替わるので、地図を動かして行き先を中央のピンに合わせる
- 行き先を中央のピンに合わせたら下部の「完了」ボタンをタップします
step
3サービス(Uber Taxi または Uber X)を選択する
- 画面に利用可能なサービスの種類(Uber Taxi、Uber Xなど)、指定した乗車地点に車両が来るまでの時間、料金の見積もりが表示されます
- 利用したいサービスを選択したら、下部の黒ボタンをタップして決定します(画像ではUber Taxiを選択)
※料金の左側に緑のマークがあるのは、プロモーションが適用された料金で、その下はプロモーション適用なしの料金です
※使えるプロモーションがない場合は表示されません
- 支払い方法を変更したい場合は「現金」のところをタップすると出てくる、お支払いオプション画面で変更できます
step
4乗車場所を確認・確定する
- ステップ3でサービス(Uber Taxi or Uber X)を選択したら、乗車場所の確認画面になります
- 問題なければ、そのまま「乗車場所を確定」をタップして決定します
- 乗車場所にズレがあれば、地図スクロールで調整することもできます
- 乗車場所を確認したらシステムが車両を探し、見つかれば以下の情報が届きます
- 乗車地点に車両が来るまでの時間
- ドライバーの名前
- 車のナンバー
- 車両が到着したら、必ずナンバーを確認して乗車しましょう!!
【Uberのアプリを利用するメリット】
- インターフェースが日本語対応しているので簡単
- 予約前に料金(Uber Taxiは目安)がわかる
- ドライバー名、ナンバー、連絡番号が表示される
- ドライバー評価があるので、流しのタクシーより品質が高め
- 忘れ物をしたときでも連絡がつく
- 乗車記録が残るほか、領収書のダウンロードも可能
台湾でUber Taxiを実際に利用してみた
ここからは先日Uber Taxiを利用した際のレポートをシェアします。
まず、配車は前項で紹介した流れでUberアプリを使い呼びました。
この日、来てくれたのはNice Taxi(耐斯衛星車隊)というタクシー会社の車両で、車種は韓国KIAのカレンスという車。
予約したときの見積もりは、プロモーションが適用されて213元~313元(日本円で)。適用なしなら363~463元
ナンバー(TDX3963)が合っているか確認してから乗車します。
車内はとても清潔で、消毒液も備え付けてありました。当然ですが、営業登録証書も掲示されています。
あと忘れちゃいけない肝心のメーターも装備、出発時にちゃんと計算開始されています。
運転も台湾の一般的なタクシーにありがちな「急」のつく動作がなく、丁寧で恐怖を感じることはありませんでした。
ちなみにUberや多元化タクシーは比較的、運転が丁寧だと言われています。
最終的に目的地到着時のメーター表示料金は395元、このときはプロモーションで150元引きだったので、実際に支払った料金は245元。現金で支払いました。
領収証はアプリでダウンロード可能ですが、降りるときに運転手さんに言ったら出してもらえました。
台湾Uberのタクシーサービス:まとめ
ということで、台湾Uberのタクシー配車サービスの解説でした。
現在、台湾Ubeが提供しているタクシーのサービスは大まかに
Uber Taxi・・・一般の黄色いタクシー
Uber X・・・いわゆる一般的に知られているUberのサービス(ナンバープレート以外は一般車両と見分けがつかない車両)
この2種類があり、ニーズに合わせてサービスを選択することが可能。
さらに、現在この2つのサービスは台湾のかなり広いエリアで提供されています。
アプリは日本語に対応しているので、手軽にタクシーを呼ぶことができますよ。
お読みいただき、ありがとうございました。