これから台湾を訪れる方に、台湾のトイレ事情をシェアします。台湾旅行中に外でトイレに行きたくなったときに使える場所をはじめ、巷でよく耳にする「台湾のトイレには紙を流せない」という話題についても、台湾に10年住む筆者の視点で解説します。
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台湾のトイレ、中国語で何て言う?
まず、台湾を訪れる前に知っておくと便利な、台湾華語(中国語)でのトイレに関する用語をシェアします。台湾は漢字社会ですので、日本人なら何となくわかる用語もありますが、ピンとこないものもありますので、ここでよく出てくるトイレ用語を紹介します。
台湾でよく使われるトイレ用語
日本語 | 台湾華語(中国語) |
トイレ | 洗手間(Xǐshǒujiān) / 厠所(Cèsuǒ)/ 盥洗室(guàn xǐ shì) |
男子トイレ | 男廁(Nán cè) |
女子トイレ | 女廁(Nǚ cè) |
公衆トイレ | 公共厠所(Gōnggòng cèsuǒ) |
多目的トイレ(多機能トイレ) | 無障礙廁所(Wú zhàng'ài cèsuǒ) |
親子トイレ | 親子廁所(Qīnzǐ cèsuǒ) |
便器(大・小兼用) | 馬桶(Mǎtǒng) |
便器(小・男性用) | 小便斗(Xiǎobiàn dòu) |
和式トイレ | 蹲式馬桶(Dūn shì mǎtǒng) |
洋式トイレ | 坐式馬桶(Zuò shì mǎtǒng) |
温水洗浄トイレ | 免治馬桶(Miǎn zhì mǎtǒng) |
トイレットペーパー | 衛生紙(Wèishēngzhǐ) |
ゴミ箱 | 垃圾桶(Lèsè tǒng) |
洗面台(手洗い台) | 洗手台(Xǐmiàn tái) |
生理用品 | 衛生棉 / 衛生棉條(Wèishēng mián / mián tiáo) |
水を流す | 沖水(Chōng shuǐ) |
詰まる | 堵塞(dǔ sè) |
トイレはどこですか? | 請問洗手間 / 廁所在哪裡?(Qǐngwèn xǐshǒujiān zài nǎlǐ) |
トイレを貸してください | 請借我廁所(Qǐng jiè wǒ cèsuǒ) |
トイレが詰まりました | 馬桶堵塞 / 不通了(Mǎtǒng dǔsèle / bùtōngle) |
また何か出てきたら加筆しますが、とりあえずこんなところでしょうか。最初のトイレに関しては洗手間(シィショウジェン)、厠所(ツェスォ)、盥洗室の3通りを挙げていますが、比較的よく出てくるのは前の2つです。
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台湾のトイレは洋式、和式?
続いては台湾のトイレの形式、和式と洋式について触れてみたいと思います。台湾のトイレは男性の小便器を除けば洋式と和式の2種類があります。
一般家庭のトイレやホテルの室内にあるトイレはほぼ洋式ですが、公衆トイレには意外と和式も多いです。特にMRT駅や鉄道駅など公共交通はその傾向が高く、場所によっては個室の半数、半数以上が和式のところもあります。慣れていない方はご注意を。
ちなみに百貨店や大型(高級)ホテルなどは洋式の割合が高く、ファストフードやコンビニなど、規模の小さいトイレも洋式のところが多いです。
台湾のトイレに紙は流せるのか?
多くの人が台湾を訪れる前に思いをめぐらせるのが、このトピックではないでしょうか?
確かに旅行ガイドブックやブログなどにも「台湾のトイレに紙を流すのはNG」とか、「台湾ではトイレットペーパーは備え付けのゴミ箱に捨てる」と書かれているのを見かけますが、実際のところどうなんでしょう。
台湾に10年住んでいる私としては、
「適切なトイレットペーパーを、適切な量で流すなら問題なし」
これが率直な感想です。
では、「適切な紙って何?」となるかもしれませんが、これは「水溶性のトイレットペーパー」のことです。紙だけ見ても水溶性かどうかを判断するのは難しいですが、市販されているトイレットペーパー(衛生紙)は概ね水溶性ですので、あまり心配しなくても大丈夫です。
とは言え、大多数の公衆トイレにはゴミ箱が備え付けられており、
「請勿將衛生紙丟入馬桶(トイレに紙を流さないでください)」
このような標示のあるトイレは多数あります。
もしかすると、そのトイレはその手の記事で紹介されているような「排水管が細く詰まりやすい」とか「水圧が低いため詰まりやすい」などの理由で、実際に詰まったことがある。あるいは、水溶性のトイレットペーパーを使用していない可能性もありますので、心配ならゴミ箱に捨てるか、少量に分けて流すなどで対処しましょう。
それでも私の経験上、よほど一度に大量の紙を便器に入れたりしない限りは、そうそう詰まることはないと思います。
ただ、水圧が弱いトイレはたまに見かけますので、心配なら先に一度流してみて、水の勢いをチェックしてみるのもアリです。あまり弱いようなら気を付けた方がいいです。
ちなみに、現在は台北市をはじめ多くの自治体で公衆トイレにおいて、紙をゴミ箱に捨てずに流すよう市民に呼び掛けています。これはゴミ箱に使用済みのトイレットペーパーを捨てるとハエや細菌の発生、悪臭などの原因となるためで、現在、台湾の環保署という役所が主導で行っている取り組みです。
上にある画像は台南市のものですが、左は以前多かった衛生紙請勿丟入馬桶(トイレに紙を流さないでください)の標示。右は請將衛生紙丟入馬桶(紙はトイレに流してください)の標示で、最近は各地の公衆トイレでこの標示が増えています。※勿という字は「~してはいけない」という意味です。
台湾のトイレットペーパーについて
前項で台湾のトイレットペーパーには水溶性と、そうでないものがあると触れましたので、見分け方を紹介します。
台湾で販売されているトイレットペーパー(ティッシュペーパー)の種類は、日本で一般的なロールタイプよりも、ティッシュペーパーのように箱(パック)から抜きとるタイプが定番。公衆トイレはロールタイプ、またはティシュペーパーを半分に切ったサイズのものが多いです。
とりあえず、市販のトイレットペーパーが、トイレに流しても平気かどうかを確認するには、パッケージの側面または底面の標示を見るとわかります
パッケージに
「本產品沖水易分散, 可丟入馬桶(この商品は水で分解しやすく、トイレに投入できます)」
このように書いてあれば、トイレに流しても問題ありません。大体どのメーカーも書いてある文章は同じです。
ただし、同時に「請勘酌搭配設備與環境, 適量使用(使用する設備、環境を考慮し適量を使用しましょう」
こうも書かれていますので、やはり一度に大量の紙をトイレに入れるのは避けましょう。詰まる可能性があります。
台湾旅行中に外でトイレに行きたいときは?
台湾で外にいるときのトイレについて、以下に紹介する施設は大体トイレがありますので、とりあえず覚えておくと便利です。
台湾のトイレ、外ならここを探そう
- MRT、鉄道など公共交通の駅
- 百貨店
- 大型ホテル
- 大型スーパー
- ファストフード
- コンビニ(店舗によりないお店もある)
- 大きめの公園
やはり、いちばん頼りになるのは公共交通の駅。特に台北MRT駅のトイレは比較的レベルが高く、安心して利用できます。もちろん不特定多数の人が利用するので汚れているときもありますが、清掃が入る頻度が高く、公共のトイレの中ではきれいに保たれている方です。また、トイレットペーパーも常備されているのでおすすめです。
MRT駅以外だと百貨店、大型ホテル、大型スーパー(ショッピングセンター)のトイレは清掃が行き届いているほか、トイレットペーパーも備えているところが多いので快適に利用できます。
続いてコンビニ。台湾、特に台北などの都市部はコンビニがとても多く、場所によっては同じブロックに同じチェーンのコンビニがあることもしばしば。ですが、トイレに関して言えば、面積が小さめの店舗にはトイレがない、または一般客に開放していないお店も多いため注意が必要です。
コンビニはお店の外看板に画像のようなトイレサインがあれば「店内にトイレあり」。外の看板を頼りにすると安全です(サインがなくてもトイレがある店舗もあります)。
台北MRT駅は子連れにおすすめ
台北市内で子供がトイレに行きたくなった場合におすすめなのが台北MRTの駅。MRT駅は各駅に親子トイレがあり、設備も行き届いています。オムツ交換台はもちろん、駅によっては子供用の小さい便器を備えているところもあり、我が家にも幼児がいるのでよく使っています。
台湾のトイレを利用するとき、注意したいこと
台湾のトイレで注意したいことはやはり「トイレットペーパー」。
公衆トイレの中には、トイレットペーパーを備え付けていないところもあります。そのため、事前に用意して持ち歩くのが安全です。
ただし、場所によっては入口付近などにディスペンサーがあり、必要な分だけ取って使えるようになっているところも若干あります。
そのほか、注意したいことは上述していますが、「一度に大量のトイレットペーパーを流さない」、「トイレットペーパー以外のもの(生理用品、ウェットティッシュなど)を流さない」です。やはり詰まると厄介ですので、ここはご注意ください。
ということで、旅行に役立つ台湾のトイレ事情。お読みいただき、ありがとうございました!