観光・レジャー

【台湾】基隆観光ガイド:定番スポット、グルメも紹介!

基隆海洋広場

基隆の定番観光スポットやグルメを紹介します。台湾北部に位置する港町・基隆(キールン/ジーロン)。台北から電車やバスで1時間程度と近く、日帰りできる観光地として人気です。海の風景やグルメの廟口夜市はもちろん、歴史スポットなども豊富。この記事では、そんな基隆の見どころを厳選してお届けします。

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基隆観光に行く前に:アクセス方法・気候を紹介

基隆へのアクセス方法:台北から電車・バスが定番

台湾北部の基隆市は台北からの距離が約20キロと近く、台北から気軽に日帰りできるスポットとして人気です。

そんな基隆に台北からアクセスする方法は電車(台湾鉄道)またはバスがメイン。台北駅から基隆駅まで普通列車を利用した場合の所要時間は約40~60分。片道料金は41元。

国道客運と呼ばれるバスで行く場合、國光客運や基隆客運など複数のバス会社が台北各所から運行しています。それぞれ所要時間は1時間前後、片道料金は50~60元ほどです。

台北と基隆のアクセスについては、以下の記事で詳しく書いています。よかったらぜひチェックしてみてください!

参考記事台北から基隆への行き方:電車・バス利用ガイド

台北から台湾北部の港町・基隆(きーるん/ジーロン)への行き方を解説します。 台北ー基隆間の交通手段は「電車」、「バス」のどちらでも行くことができ、いずれも運行本数が多く便利です。 この記事では電車、バ ...

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基隆の気候:雨は本当に多いのか?基隆観光のベストシーズンは?

台湾北部の基隆は「雨港」とか「雨都」と呼ばれるだけあり、台湾でも雨の多い町として知られています。特に冬は台湾に湿気と寒さをもたらす東北季節風が海の方から吹いてくるだけでなく、後方は山地になり風が内陸に吹いていくのを妨げるため、湿気が多く雨が降りやすくなると言われています。

上の画像は基隆の気候に関する過去30年間の平均データなんですが、これを見ると9月から翌年2月までは雨が多くなっているのがわかります。

「基隆の降水量は実際ほかの都市に比べてどうなのか?」と気になる方もいると思いますので、台北、台中、高雄と比べてみましょう。

 

このグラフは基隆と台北、台中、高雄の降水量、過去30年の平均を比較したもので、青が基隆のデータです。こうして見ると、冬から春先にかけては他の都市よりも降水量が多くなっていますが、意外や意外、夏場はむしろ少なくなっていますね。

「できるだけ雨にあたる確率を低くしたい」、ということであれば、基隆観光のベストシーズンは夏になりそうです。

 

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基隆の観光スポット:基隆駅・基隆港エリア

ここからはいよいよ基隆の観光スポットを紹介していきます。まずは台鉄こと台湾鉄道の基隆駅や基隆港周辺のエリアから!

海洋広場

基隆海洋広場

台湾北部・基隆の観光スポット。ひとつ目は台鉄の基隆駅前の前にある「海洋広場」。台北から基隆に行く場合、バスも多くが海洋広場の前に到着します。そのため、基隆に着いたら最初に行けるスポットのひとつです。

海洋広場は基隆港の最も内側に造られた広いウッドデッキのスペースで、総面積は5000平方メートル。目の前に広がる基隆港の風景やクルーズターミナルに停泊する大型クルーズ船など、ここに立つと港町の風情を存分に感じられます。

基隆海洋広場

  • 住所:基隆市仁愛区忠一路(MAP
  • 行き方:台鉄基隆駅/國光客運基隆バスターミナルから徒歩
  • 入場料:無料

陽明海洋文化芸術館

基隆陽明海洋文化芸術館

陽明海洋文化芸術館」は日本統治時代の1915年、「日本郵船基隆支店」として建てられた歴史建築。時代の変遷を経て台湾の大手海運会社「陽明海運」が使用したのち、2005年に海洋教育を趣旨とした博物館「陽明海洋文化芸術館」として生まれ変わりました。

2021年には大幅にリニューアルされ、港町・基隆を代表する海運、港湾をメインテーマにした展示が行われています。その中には基隆港や世界のコンテナ輸送に関する資料のほか、コンテナ船の乗組員体験など、子供が体験しながら学べる展示も用意されています。

陽明海洋文化芸術館

  • 営業時間:09:00 - 17:00
  • 入場料金:一般200元 / 小学生160元 ※6歳以下はチケットを持つ保護者の同伴で無料
  • 住所:基隆市仁愛区港西街4号(MAP
  • 行き方:台鉄基隆駅/國光客運基隆バスターミナルから徒歩

海港大楼

基隆海港大楼

こちらも日本統治時代の歴史建築で、当時は「基隆港合同庁舎」だった「海港大楼(海港大樓)」。台湾総督府交通局の鈴置良一技師が設計した建物には、税関や水上警察、専売局に郵便局など官民の部門が業務を行っていたそうです。

第二次大戦後は台湾の港務局に接収され、現在も港務局および企業が使用しているため、パブリックスペース以外は一般公開はされていませんが、ほぼ完全な状態で保存された建築は見ものです。

海港大楼

  • 住所:基隆市仁愛区区港西街6号(MAP
  • 行き方:台鉄基隆駅/國光客運基隆バスターミナルから徒歩

基隆廟口夜市

基隆廟口夜市入口

基隆で人気ナンバーワンの夜市といえば、この「基隆廟口夜市」。

基隆奠濟宮」という廟の前には港町・基隆ならではのシーフードをはじめ、ご飯もの、麺類、お肉類、デザートなどあらゆる台湾グルメのお店が並び、種類の豊富さは台湾の夜市の中でもトップクラスと言われています。

また、「夜市」となってはいるものの平日はお昼から、休日は朝からお店が空いているのも廟口夜市の特徴。平日でもお昼時から多くの観光客で賑わっています。

-基隆廟口夜市

  • 営業時間:月~土12:00 - 00:00 / 日08:00 - 00:00
  • 住所:基隆市仁愛区仁三路(MAP

「Keelung」ランドマーク

KEELUNGランドマーク

基隆の街に降り立つと、多くの方が丘の上の「KEELUNG」という白い文字に気付くのではないでしょうか?この港町・基隆を代表するシンボルのひとつ「KEELUNG」ランドマーク、その歴史は意外と新しく、2006年に基隆市が設置したものなんです。

そして、「KEELUNG」ランドマーク、丘の上にあるので行くことはできないと思いきや、実はすぐそばまで行くことができるんです。

虎仔山という山に立つ「KEELUNG」ランドマーク、この山には「虎仔山登山歩道」という歩道が整備されています。台鉄・基隆駅の南口を出て「忠一路」という通りを山側に進み、「中山一路」という大きな通りを渡ると虎仔山登山歩道の入口が見えてきますよ。

中正公園

基隆港の周辺で最も有名な公園、かつ景観スポットのひとつ「中正公園」。丘の上にある中正公園は基隆駅からバスで15分ほど。また、丘の上にある高さ22.5メートルの大きな観音像は、基隆港を行き交う船舶の目印にもなっています。

中正公園

  • 住所:基隆市信中正区寿山路(MAP
  • 行き方:基隆駅(基隆市公車総站バス停)から203、204バスに乗車、衛生福利部基隆医院で下車

二沙湾砲台:中正公園そばの歴史スポット

出典:基隆市政府

中正公園のそばには「二沙湾砲台」という、清朝時代に造られた砲台跡もあります。昔から港湾都市だった基隆にはいくつも砲台跡があり、この「二沙湾砲台」もそのうちのひとつ。現在は大砲の台座や城門、階段、弾薬庫など当時の建築がいくつか保存されており、歴史好きな方は中正公園と一緒に見て回るのがおすすめです。

基隆の観光スポット:正濱・和平島エリア

基隆駅、基隆港周辺エリアに続いては正濱・和平島エリア。北台湾有数の写真映えスポットとして人気の正濱漁港、そして奇岩風景のほか夏場は天然の海水プールなども楽しめる和平島公園。距離的に近いので、セットで回ることもできますよ。

正濱漁港:カラフルな建築が建ち並ぶ写真映えスポット

正濱漁港

出典:基隆市政府

和平島の南側に位置し、近年は写真スポットとして人気の「正濱漁港」。日本統治時代の1934年に開かれたこの場所は当時台湾有数の漁港として栄え、基隆地区の隆盛を担ったそうです。その後は台湾北部の遠洋漁業基地となりましたが、水位の関係で漁船の大型化とともに没落していきました。

そんな正濱漁港に転機が訪れたのが2010年代。漁港のランドマーク「漁會正濱大楼」の管理を基隆市が引き受けるとともに、正濱漁港から和平島のエリアを観光回廊にするという構想がスタートします。その一環が「漁港に建ち並ぶ建築をカラフルにペイントし、正濱漁港の活性化を図る」というプロジェクト。

プロジェクトは2016年からスタートし、2018年6月に建物のペイントが終了。そこから瞬く間に「正濱漁港カラフルハウス(正濱漁港色彩屋)」と呼ばれ、台湾北部屈指の写真スポットとして知られることになりました。

休日は漁港を散策して写真を撮るだけでなく、付近のカフェでゆったり過ごすのもおすすめです。

正濱漁港

  • 住所:正濱漁港(MAP
  • 行き方:基隆駅(基隆市公車総站バス停)から101バスに乗車、和平橋頭または正濱路口バス停で下車

阿根納造船廠

出典:基隆市政府

日本統治時代に建てられた「阿根納造船廠」。元は鉱産物を積み込む埠頭だった場所が、1936年(昭和11年)に「日本鉱業株式会社」の貯蔵倉庫として、金瓜石で産出された金などの鉱物を集積し、日本へ送るための拠点になりました。

ちなみに、阿根納造船廠という名前は、第二次大戦後にこの場所がアメリカの企業「Agenna Shipyard(阿根納造船廠)」にリースされたことから、現在もその名で呼ばれているそうです。

場所はカラフルハウスのある正濱漁港から徒歩で行ける距離なので、正濱漁港とセットで訪れるのがおすすめです。

阿根納造船廠

  • 住所:基隆市中正区正濱路116巷75号(MAP
  • 行き方:基隆駅(基隆市公車総站バス停)から101バスに乗車、和平橋頭(原住民会館)バス停で下車
  • ※内部に入ることはできませんのでご注意ください

和平島公園

基隆港の東側に位置する「和平島公園」。台湾本島と陸続きに見えますが、実際は和平島という名の通り海に浮かぶ島で、台湾本島との距離はわずか75メートル。台湾本島から最も近い離島です。

和平島公園は海の侵食によって形成された奇岩風景で知られ、豆腐岩千畳敷などの見どころが豊富。また、和平島は奇岩風景以外に天然の海水プールも有名。5月から10月までは親子で楽しめる「親親水池」というプールも開放され、夏休み期間はたくさんの親子連れで賑わうスポットです。

和平島公園

  • 営業時間:08:00 - 19:00(5~10月)/ 08:00 - 18:00(11~翌4月)
  • 入場料金:一般120元 / 児童・学生・敬老60元 ※6歳未満は無料
  • 住所:基隆市中正区平一路360号(MAP
  • 行き方:基隆駅(基隆市公車総站バス停)から101バスに乗車、和平島公園バス停で下車
  • 公式サイト:和平島公園

正濱漁港、阿根納造船廠、和平島公園を回れる台北発のツアー

ここで紹介した正濱漁港や和平島公園を含む、基隆の見どころをめぐる台北発のツアーがオンライン旅行プラットフォームKKdayで販売されています。日本語ガイド付きツアーもありますので、興味のある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

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基隆の観光スポット:八斗子エリア

碧砂漁港

出典:基隆市政府

上述の正濱漁港と八斗子の中間ぐらいに位置する「碧砂漁港」。もともと八斗子漁港の一部だったこの場所は、近年の観光ブームで地方の漁港から、より観光にシフトしたエリアに変貌しています。

漁港にある「碧砂漁貨直売センター(碧砂漁港直銷中心)」には、新鮮な魚介類を販売するお店が多数あるほか、シーフードを味わえるレストラン、食堂も充実。広い駐車場も完備されているので、レンタカーなどでも利用しやすいロケーションです。

碧砂漁港

  • 住所:基隆市中正區北寧路(MAP
  • 行き方:基隆駅(基隆市公車総站バス停)から103、104バスに乗車、北寧路バス停で下車。

国立海洋科学技術博物館

出典:基隆市政府

基隆市・八斗子ある親子連れにぴったりのスポットが「国立海洋技術博物館」。広い館内は主題館、海洋劇場、区域探索館に分かれ、主題館には子供向けの展示エリア、深海展示エリア、海洋文化エリア、船舶・海洋工程エリア、海洋科学エリア、海洋環境エリアなど海に関する展示が盛りだくさん。

IMAX3Dシアターを備える海洋劇場では、海洋科学や環境保護、自然生態などの映像プラグラムを上映。

出典:国立海洋科技博物館

子供向けの展示エリア「兒童廳」には体験できる展示もありますよ。

国立海洋科技博物館

  • 営業時間:09:00 - 17:00(一部施設を除く)
  • 入場料金:一般200元~(参観エリアにより異なる、詳しくは公式サイトでご確認ください)
  • 住所:基隆市中正区北寧路367号(MAP
  • 行き方:台鉄深澳線・海科館駅から徒歩 / 基隆駅から103バスに乗車、海科館/碧水港バス停で下車

基隆観光で食べたいおすすめグルメ

呉記螃蟹羹(廟口夜市エリア)

基隆廟口夜市吳記螃蟹羹

まずは「基隆廟口夜市を訪れたら絶対に外せない!」と言われる「呉記螃蟹羹」。螃蟹は台湾華語(中国語)でカニのことで、カニを使ったトロミスープである螃蟹羹75元、そして油飯という台湾風おこわ35元が看板メニュー。

廟口夜市の屋台には番号が割り振られていて、この呉記螃蟹羹は5番ですので、番号を頼りに探してみましょう!

炭焼蚵仔煎(廟口夜市エリア)

出典:基隆市政府

続くこちらも基隆廟口夜市のお店で台湾屋台グルメの定番、牡蠣のオムレツ「蚵仔煎」のお店。看板メニューの蚵仔煎は70元。お店番号は36番です。

麺線羹(廟口夜市エリア)

基隆廟口夜市のお店をもう一軒。こちらは台湾グルメの定番、麺線の中につみれが入った「麺線羹」を食べられるお店です(番号は38番)。麺線と言うと中の具は牡蠣か「大腸」と呼ばれるモツが定番ですが、このお店は看板にもあるように肉団子(つみれ)が入った麺線羹45元が看板メニューです。※画像は40元ですが、現在は45元に値上がりしています。

三兄弟豆花(廟口夜市エリア)

基隆三兄妹豆花

続いては基隆で人気のデザート店を紹介します。日本にもファンが多い台湾スイーツ・豆花とかき氷の有名店「三兄弟豆花」。廟口夜市のそばにあるお店は、店頭の大きな豆花?が目印。休日は多くの観光客で並んで待つこともしばしば。でも2階にも席があって回転が早いので、待ち時間は意外と短いかも。

基隆三兄妹豆奶爽

豆花の上に「豆奶爽」という豆乳シャーベットのようなアイス、花豆、サツマイモ団子などをトッピングした看板セットメニュー「爽A」85元。豆花やセットにはA1とか爽Bといった番号が付いているので、注文も比較的しやすいです。メニューに指さしでも大丈夫です。

三兄弟豆花

  • 営業時間:11:00 - 0:00
  • 住所:基隆市仁愛区愛四路26号(MAP

劉家臭豆腐(基隆駅エリア)

基隆劉家臭豆腐

基隆駅前と海港大楼の間、港西街にある臭豆腐の穴場「劉家臭豆腐」。

基隆劉家臭豆腐

50年の歴史を持つこのお店の看板メニューである臭豆腐45元。ふわっとサクッと揚げられた臭豆腐に台湾式の漬物がトッピングされます。タレとチリソースが染み込んだ臭豆腐はマニアにはたまらない味です。

劉家臭豆腐

  • 営業時間:10:30 - 21:00(火曜定休)
  • 住所:基隆市仁愛区港西街19号 海港大楼向かい(MAP

基隆観光ガイド:まとめ

旧基隆駅プラットフォーム

ということで、台湾北部・基隆の観光ガイドでした。

基隆は台北から電車やバスで1時間程度と近く、日帰りできる観光地として人気。写真映えする風景や廟口夜市のグルメ、歴史スポットなども豊富ですので、台北観光の際は足を延ばしてみてはいかがでしょうか。

あと、基隆は「雨の街」として有名な場所なので、雨具のご用意をお忘れなく!

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