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台湾の冬、気温と降水量データまとめ(12月~2月)

冬に台湾旅行をする方や、台湾で初めて冬を迎えるという方に、各都市の気温や降水量のデータをシェアします。

「台湾の冬は意外と寒い」と聞くけど、実際どうなのか?

台湾の冬とひと口に言っても、北部と南部では気候もかなり違います。

この記事では台湾交通部中央気象署の過去30年の平均データをもとに、台湾各地の冬の気温、降水量、気候の特色を紹介します。

冬に台湾を訪れる方は、ぜひご参考にどうぞ。

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台湾の冬は寒い?地域ごとの気候を紹介

はじめに、台湾の冬の気候について簡単に説明していきます。

さつまいものような形の台湾本島は、真ん中の少し下ぐらいのところに「北回帰線(北緯23度)」が走り、そこから上(北)が亜熱帯、下(南)は熱帯地域に属しています。

したがって、台湾は年間を通して気温差が少なく、比較的温暖であるはずなのですが、実はそうでもありません。

なぜかと言うと、台湾は冬になると「東北季風」と呼ばれる季節風が吹きつけ、台湾に冷たい空気を送り込んでくるのと、大陸性の寒気団が南下してくるのが主な要因です。そのため、風上になる台湾北部では気温がグンと下がり、かなり寒く感じられる日があるほか、高い山では雪が降ることもあります。

台湾の冬は寒い?北部は東北季風の影響で寒く、雨が多くなります

毎年10月ごろから翌年4月ごろまで見られる東北季風は、中国大陸の方から冷たい空気を運んでくるほか、東シナ海を通過する際に水分をたっぷり含んできます。

さらに、12月ごろになると季節風に加え、大陸性の寒気団が頻繁に南下してくるため、台湾北部はいよいよ冬本番を迎えます。この時期は気温が10度前後まで下がることもしばしばあるほか、季節風がもたらす冷たい小雨が降り続くため、体感温度はさらに低く感じるようになります。

特に夜シャワーを浴びようとして浴室に入ると、グッと寒さを感じる日が多くなる時期です。

台湾中部・南部の冬は気温差が小さめで、雨も少ない

一方、台湾中部と南部は北部に比べると気温差が小さく、雨が少ないのが特徴。特に南部は熱帯地域らしく、冬でも平均気温が20度前後あり、かなり過ごしやすい気候になっています。

そして、花蓮や台東などがある台湾東部の気候は、中部と南部をミックスしたような気候。北部に比べると雨が少なく、気温も若干高くなります。また、この傾向は南に行くほど顕著になり、花蓮よりも南にある台東の方がより南部に近い気候です。

ただし、北東部は北部と同じく東北季風の風上になるため、宜蘭などは冬は雨が多く、気温も低くなります。

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台湾の冬、12月の気温・降水量データ

基隆 台北 台中 台南 高雄 恒春 宜蘭 花蓮 台東
最低気温 16.1 16.1 15.1 16.3 17.9 20 15.5 17.2 18.3
最高気温 20.1 21.1 23.9 24.4 25.3 25.1 20.9 22.8 24.3
平均気温 18 18.2 18.7 19.6 21.2 24.7 17.9 19.7 20.8
降水量 356.6 96.9 30.5 15.6 19.2 29 232.2 83.6 45.8

こちらが12月の台湾における冬の気温と降水量のデータ表とグラフです。

上述の通り、台湾北部と北東部は冬になると「東北季風」と呼ばれる季節風の影響を受けやすくなり、12月頃になると大陸性の寒気団もやってくるため、寒く感じる日が増えます。

また、東北季風は湿気も運んでくるので、北部では「毛毛雨(マォマォユゥ」」と言われる小雨のそぼ降る日が続くのも冬季の特徴。特に東北季風を正面で受ける基隆は雨の量が多く、同じ北部の台北と比べても平均降水量は約3倍ほどになっています。

台北などの町が基隆と比較して雨量が少ないのは、北から基隆に向かって吹いてきた東北季風が、基隆の後方にある山にぶつかり勢いが弱まるためだと言われています。

一方、台湾中部と南部は冬の間、北部と比べて顕著に雨量が少ないのが特徴。台中あたりだと平均最低気温は北部とさほど差はありませんが、降水量は明らかに少ないですね。

南部の高雄と最南端の恒春も雨が少ないほか、平均気温はまだ20度以上あります。

台湾の冬、1月の気温・降水量データ

基隆 台北 台中 台南 高雄 恒春 宜蘭 花蓮 台東
最低気温 14.2 14.4 15.1 14.5 16.2 18.6 14 15.8 17.1
最高気温 19.6 19.6 22.3 22.9 24.2 24.4 19.7 21.4 23.2
平均気温 16.1 16.6 18.7 17.8 19.7 21.1 16.6 18.3 19.7
降水量 327.8 93.8 36.6 20.9 19.1 21.8 155.2 57.6 33.1

1月に入ると台湾北部は東北季風と大陸性の寒気団が猛威を振るい、ここから2月前半ぐらいまでは真冬の様相。でも、日本の冬と違って、時々暖かく感じられる日があるのは台湾ならでは。

1月の北部・台北と基隆の平均最低気温は14度台、12月に比べると2度近く下がっているだけでなく、平均最高気温も20度を下回っています。降水量は12月とあまり差はなく、基隆がダントツ。
そして、同じく東北季風の影響をモロに受けやすい、北東部の宜蘭がそれに続きます。

南部の高雄、最南端の恒春でも1月の平均最低気温は20度を下回り、こちらも冬本番といったところでしょうか。それでも平均最高気温は24度台なので、北部に比べるとかなり温暖です。

台湾の冬、2月の気温・降水量データ

基隆 台北 台中 台南 高雄 恒春 宜蘭 花蓮 台東
最低気温 14.3 14.7 14.2 15.5 17.2 19 14.4 16.2 17.5
最高気温 20.7 20.7 22.9 24 25 25.5 20.4 21.9 23.8
平均気温 16.4 17.2 17.7 18.9 20.7 21.7 17.1 18.7 20.2
降水量 349.8 129.4 63 23.7 17.7 23.2 147 74.7 40.7

台湾北部では1月から引き続き、2月もかなり冷え込む日があります。

台北と基隆の平均最低気温は依然14度台ですが、旧暦の1月15日である「元宵節」(暦の上ではこの日で旧正月が終わり春がくる)を過ぎて、2月後半になると寒さのやわらぐ日が増えてきます。

中部、南部は2月も引き続き雨が少なく、南部の高雄と最南端の恒春は平均最高気温が25度台にまで回復。場合によっては暑く感じる日も出てきます。

台湾の冬、寒さ対策はどうしてる?

台湾の冬、室内に暖房はあるのか?

ここまで台湾の冬の気温や降水量といった情報をシェアてきました。

ここからは、「冬の台湾の室内はどうなのか?」という部分にふれてみたいと思います。

まずは暖房についてですが、日本だと冬になると沖縄を除いて、大体の家はストーブやこたつ、エアコンなど何らかの暖房器具を備えていますよね。では、台湾はどうでしょう。

先に結論を言うと、一般家庭は暖房のない家が多いです

大きなホテルなどは暖房を完備しているところが多いですが、一般の住宅には暖房を備えている家はあまりないと言えます。

さらに「公寓」と呼ばれるエレベーターのない一般的なアパートは古い建物が多く、気密性も低いため冬場はけっこう冷えます。

そして「電梯大樓」と呼ばれるエレベーターのあるマンション。「公寓」と比べると気密性は高いですが、こちらも暖房がある家は少ないので、冬場は寒く感じることもあります。

そんなとき、台湾の人達はどうしているかと言うと、

家の中でも、とにかく厚着をしてやり過ごすパターンが一般的です

実際、台湾の人達に「どうして暖房を買わないのか」と尋ねたことがありますが、

私が尋ねた人の多くは「年に数回しか使わないから勿体ない」という回答でした。確かにそうかもしれませんね。

とは言え、冬場は量販店の家電コーナーなどに行くと、電気ヒーターなどはかなり販売に力が入っているので、一定の需要はあるものと思われます。また、日本の灯油ファンヒーターは台湾でも人気で、冬場は個人輸入している人も多いです。

台湾の冬の服装は?

ここまで紹介してきたように、台湾の冬は意外と寒くなるほか、室内に暖房がない場所も多いので、ある程度の寒さ対策が必要です。

特に台湾北部は冬の間は10度前後まで気温が下がることに加え、湿気を含んだ冷たい風が吹くので実際の気温以上に寒く感じます。したがって、上着はダウンジャケットやコートなどを着ている人が多いです。また、比較的暖かい中部、南部でも冬はダウンやコートを着ている人をよく見かけます。

ただ、冬場でも太陽が出ると暖かく、日によっては暑く感じることもありますので、上着の下は重ね着をして、調節できるようにしておくのがおすすめです。

あと、北部は雨が多くなりますので、折りたたみ傘などの雨具はあった方がいいです。

台湾の冬の気温、降水量データまとめ

ということで、台湾各地の冬の気温、降水量データと気候の特色について紹介しました。

台湾は北側が亜熱帯、南側が熱帯地域に属していて、年間の気温差は比較的小さい土地ではありますが、特に北部の冬は意外と寒くなります。

また、北部は東北季風という季節風の影響で雨が多く、体感温度も低く感じることが多いので、冬に台湾を訪れる方は寒さ対策をお忘れなく。

お読みいただき、ありがとうございました。

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