台湾と台北の違いについて説明します。
この記事を読めば、台湾と台北の違いがわかってスッキリしますよ!
台湾旅行に行く前に、台湾のことを知っておくと、旅行がさらに楽しくなるかも。
この記事でわかること
- 台湾と台北の違いがわかる
- 「台湾がどこの国なのか?」がわかる
- 台湾で使われている言語がわかる
- 台北市や台湾の3大都市がわかる
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台湾と台北の違いについて
台湾と台北の違いは、ズバリ
台湾は国(地域)を指し、台北は台湾の首都。すなわち「台北市」という市です。
例えるなら、台湾が日本だとしたら、台北は東京にあたります。
なぜ国(地域)と書いてあるかという部分は、次のセクションで説明します。
ポイント
- 台湾は国(地域)、台北は台湾の首都「台北市」。
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台湾はどこの国?・・・正式名は中華民国
台湾と台北の違いがわかったところで、
台湾はどこの国か?という疑問をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、
台湾は正式名を「中華民国」という国の通称です。
ただし、中華民国は現在、国連に加盟しておらず、日本やアメリカを含めた国々からは「国」として認められていません。
したがって、表向きには「正式な国交はない」ことになっています。
このことに関する歴史的背景を簡単に説明します。
かつては中華民国が「中国」を代表して国連に参加していました。
しかし、1971年10月25日に中華人民共和国が中華民国に代わり国連に加盟。「中国」を代表する唯一の政府として国際社会に認められることに。
これにより中華民国は国連を追われただけでなく、中国(中華人民共和国)による「台湾は中国の一部である」と主張する「一つの中国原則」に迎合した国際社会からも締め出され現在に至っています。
とは言え、台湾と日本を含めた世界の多くの国々とは、民間レベルでの交流は頻繁に行われています。そのため、正式な国交はなくても、台湾とそれらの国の人々は自由に旅行で行き来することができています。
ポイント
- 台湾の正式な国名は中華民国
中華民国と中華人民共和国の違い
中華民国(英語名:Republic of China)は1912年に現在の中国、南京で建国が宣言されました。
その後、1925年から中国国民党が政権を担ったため、1948年まで中華民国政府は「国民政府」とも呼ばれていました。
一方、中華人民共和国(英語名:People's Republic of China)は1921年に結党された中国共産党が1949年に北京で建国を宣言。
こうして見ると、成立したのは中華民国が先。すなわち、中華人民共和国が成立するまで、今の中国は中華民国が統治していたんです。
それがどうして現在のようになったかと言うと、「国共内戦」という中国国民党と中国共産党による戦いが原因。早い話が国民党は共産党に敗れて台湾に撤退。中国大陸(本土)を制圧した共産党が、中華民国にとって代わり、中国を統治するようになりました。
台湾はどこの国の一部なの?
ここまで説明した経緯を見ると明らかですが、誰かが言っているような
台湾(中華民国)は中国(中華人民共和国)の一部になったことはありません。
また、中華民国政府もことあるごとに「中華民国は主権独立の国家であり、中国とは互いに隷属しない。また、中国はこれまで一度たりとも台湾と統治したことはない」と表明しています。
客観的事実から見ても、台湾が中国の一部というのは、いかがなものか?という感じです。
台湾の人たちの意識は?
では、台湾の人たちは自分たちを「どこの人」だと考えているか、という部分については、
台湾人のナショナリティ意識
- 台湾人・・・61.7%
- 台湾人、中国人どちらでもある・・・32%
- 無回答・・・3.9%
- 中国人・・・2.4%
上のデータは台湾の国立政治大学が行った最新の調査結果ですが、
2023年の時点で台湾の人の60%以上が「自分は台湾人である」と考えており、1992年の46.4%から大幅に増えています。
また、「自分は中国人である」と考える人は1992年の10.5%から、2023年はわずか2.4%まで減少。これは若い世代になるにつれ、「台湾人という意識が高い」と言えるでしょう。
香港と台湾の違いって?
台湾と中国の話に関連して、香港と台湾はどう違うの? という疑問もあると思いますが、
香港は1997年、それまで統治していたイギリスから中国に返還され、正式に中華人民共和国の香港特別行政区となっています。
ただ、現在は「返還から50年間は香港の高度な自治を認める」という当初のイギリスと中国の声明を中国が反故にしたため、香港の人たちの反発を招いています。また、中国当局は香港で中国に批判的な人たちを投獄するなどしているため、国際社会はこの問題について大きく懸念しています。
台湾については、上述の通り「中国の一部ではない」というのが客観的事実です。
ポイント
- 香港・・・中国の一部
- 台湾・・・中国の一部ではない
台湾で使われている言語は中国語なの?
台湾で主に使用されている言語
- 台湾華語・・・66.37%
- 台湾語・・・31.73%
- 客家語・・・1.5%
- 原住民各種族の言語・・・0.2%
- その他・・・0.2%
台湾で使われている言語に関する行政院(台湾の内閣)の2020年人口および住宅調査資料のデータがこちら。
台湾でも北部、南部など地域によって若干ばらつきはありますが、いわゆる中国語(北京語)がベースの台湾華語が最多。中国語の方言である台湾語が続いています。
台湾華語と台湾語の割合は全年齢の平均が上の表にある66.37%となっていますが、年齢層で見ると若い世代になるほど台湾華語の割合が多くなり、年配になるほど台湾語の割合が高くなる傾向。
台湾華語の割合は35〜44歳の世代では77.5%と、この世代から平均を上回るようになり、その下の25〜34歳の世代では83.7%に達します。
そのため、台湾で最も通用度が高い言語は台湾華語(中国語)だと言えます。
ただし、台湾で使われている台湾華語と北京語は、一部で語彙や発音などが異なるほか、使用している文字が大きく異なっています。
台湾では繁体字(はんたいじ)または正体字と呼ばれる画数の多い漢字
中国大陸では簡体字(かんたいじ)と呼ばれる繁体字を簡略化した文字が使用されています。
台湾の首都・台北市の概要
台湾と台北の違い、ここから台湾の首都である台北市の概要を紹介します。
台湾(中華民国)の首都で、台湾の政治・経済の中心を担うのが台北市。
台湾の領土の大部分を占める「台湾本島」北部に位置し、総人口はおよそ250万人。
台北市をドーナツ状に取り囲む新北市、海沿いの港町・基隆を合わせた「大台北エリア」はおよそ700万人の人口を抱える大型都市圏です。
台北の気候
北緯25度に位置する台北市は「亜熱帯モンスーン気候」で、概ね夏は高温多湿、冬は季節風の影響で雨が降りやすく気温が低い傾向になります。
四季が比較的はっきりしていて、通常だと3〜5月が春、6〜8月が夏、9〜11月は秋、12〜2月が冬。また、日本と同じように梅雨があり、毎年5月ごろは雨が降りやすくなります。
台北の気温について
- 年平均気温:22.7度
- 最高月の平均気温:29.7度
- 最低月の平均気温:13.7度
気温のデータは台北市政府ウェブサイトより
台北は清朝時代や日本統治時代の歴史的な建築から、以前は高さ世界一だった超高層ビル・台北101など新旧の見どころが豊富。また、世界的に有名な小籠包のレストラン「鼎泰豊(ディンタイフォン)」にマンゴーかき氷、夜市の屋台グルメなど美味しいものもたくさん。
日本からの海外旅行先ランキングでも、韓国のソウルやハワイのホノルルと並んで、常に上位の旅行先に名を連ねている都市です。
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台湾の3大都市は?
台湾の3大都市は
1. 新北市(北部):約400万人
2. 台中市(中部):約280万人
3. 高雄市(南部):約270万人"
人口順ではこのようになっています。
このほか、台湾では上記の3都市に台北、桃園、台南を加えた「6都(6大都市)」という表現がよく使われています。
台湾と台北の違い:おわりに
ということで、台湾と台北の違いについて解説してみました。
もう一度繰り返すと、
台湾は国(地域)を指し、台北は台湾の首都。すなわち「台北市」という市です。
台湾が日本だとしたら、台北は東京と考えると、イメージがしやすいと思います。
日本から近く、グルメや見どころもたくさんある台湾。
機会があれば、ぜひ遊びに来てくださいね!