台湾中部・台中市の公共交通、「台中MRT(台中メトロ)」利用方法を解説!乗り方のほか路線図や料金、始発・最終の時刻まで、まとめて紹介します。
台中には彩虹眷村や台中国家歌劇院などの見どころがたくさん。また宮原眼科や春水堂といったグルメスポットも豊富です。
数年前まで市内の移動はバスがメインでしたが、2021年に台中MRTが開業して、移動が便利になりました。
この記事では、台中MRTの利用情報を初めての方にもわかりやすく紹介しています。ぜひ台中旅行のご参考にどうぞ!
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台中MRTの基本情報
台中MRT(台中メトロ)の正式名称は「台中捷運」、運営しているのは台中市の公営企業である「台中捷運股份公司(英語名:Taichung Mass Rapid Transit , TMRT)です。
最初の路線となるグリーンライン(緑線)が試験運転を開始したのは2020年11月、故障等で一時停止された期間があったものの、2021年4月25日に正式営業が始まりました。
現在運行しているのはグリーンライン1路線
2025年4月現在、台中MRTの路線は台中市の北東部〜南西部を繋ぐグリーンライン1路線が営業運転中。グリーンラインは北東側終点の北屯総駅から反対側の終点である高鉄台中駅まで18駅、約17キロの区間を約36分で結んでいます。
今後、グリーンラインは両端の駅からの延伸が予定されているほか、新線として台中港の方から東海大学の付近を通り、台鉄の台中駅方面に延びるブルーライン、台中国際空港に向かう空港線などの路線も計画されています。将来的にもっと便利になりますね。
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台中MRTの路線図と運行時間

出典:臺中捷運股份有限公司
画像が台中MRTグリーンラインの路線図です。すべての駅には駅番号が振られていて、観光客にもわかりやすくなっています。駅番号は現在の始発/終点駅の北屯総駅が103a番、高鉄台中駅が119番。この2つの駅以外は高架駅になっています。
グリーンラインの運行時間と運転間隔
台中MRT「グリーンライン」の運行時間は北屯総駅、高鉄台中駅ともに始発は午前6時、最終電車は北屯総駅が深夜0時、高鉄台中駅は0時15分です。
そのほかの駅の始発、最終時刻は台中MRT公式サイトで確認できます。
続いてグリーンラインの運転間隔ですが、平日はピーク時で約6分、オフピーク時は約9分間隔。休日はピーク時が約8分、オフピーク時で約10分間隔。よる23時以降は平日、休日とも約20分間隔で運転されています。
都市圏の規模が違うので一概には言えませんが、台北に比べると若干、運行頻度は少ないですね。
台中MRTの乗り方|乗車券の種類と料金
それでは台中MRTの乗り方や乗車券の種類、買い方を説明していきます。
乗車券の種類
台中MRTの乗車券はおもに上の4種類ありますので、それぞれ説明します。
片道きっぷ
片道きっぷは台北MRTと同じくプラスチックのような素材のトークンタイプ。台中MRT各駅にある自動券売機で購入することができます。
電車に乗るときは自動改札機のセンサー部分にタッチして入場、降りたら自動改札機にある投入口に入れて出場します。
片道きっぷで注意したいのは2点、有効期限とトークンの紛失、破損です。
片道きっぷは購入当日の営業時間内に限り有効で、期限を過ぎると無効となり使えなくなってしまいます。
また、紛失・破損した場合は製作費として50元(約220円)を支払う必要があるので、なくさないように注意しましょう!
交通系ICカード
現在、台中に限らず台湾のMRTでもっとも一般的なのが交通系ICカードを利用して乗車する方法。
台中MRTで使える交通系ICカードは悠遊カード(EasyCard)、一卡通(iPASS)、iCASHの3種類。空のカードの購入は各駅の案内所、チャージは案内所のほか自動券売機、チャージ機で入金できます。
オンライン旅先体験予約サイトのKlookでは、桃園空港受け取りの悠遊カードが販売されています。
チャージされていない「空カード」のほか、あらかじめ200元または400元の金額がチャージされているプランも。チャージ済みのカードなら到着後にひとまずチャージする手間が省けて便利ですよ。
\ Klookで桃園空港受け取りの悠遊カードを見てみる /
1日乗車券などのフリーパス
台中MRTには「1日乗車券」などのフリーパスもあります。
指定期間内は何度でも乗り放題なので、観光で台中市内を見て回るのにおすすめです。
以下が現在、販売されているフリーパスの種類と価格です。
- 1日乗車券・・・・ 120元(約530円)
- 24時間乗車券・・・150元(約660円)
- 48時間乗車券・・・250元(約1100円)
フリーパスは現在、「1日」、「24時間」、「48時間」の3種類。台中MRT各駅の改札そばにある案内所で購入することができます。
1日乗車券と24時間乗車券の違いについてですが、1日乗車券は最初に改札を通ったときから、その日の営業終了時間まで有効なのに対し、24時間乗車券は最初に改札を通ってから24時間有効と「日にちを跨いで利用」することができます。
その他、電子決済など
台中MRTはここまで紹介した乗車券のほか、LINE Payなどのモバイル決済、クレジットカードにも対応しています。
以下が現在、対応しているモバイル決済、クレジットカードです。
- モバイル決済・・・・悠遊付、LINE Pay、iCASH愛金付、iPASS MONEY、TWQR
- クレジットカード・・VISA、JCB
電子決済やクレジットカードは台湾のアカウントでないと使えない可能性がありますので、検討している方は事前に各社にご確認ください。
台中MRTグリーンラインの料金表
画像が台中MRTグリーンラインの料金表です。
台中MRTの料金は初乗りが20元(約88円)、以降5元(約22円)ずつ加算され、現在の端から端である北屯総駅と高鉄台中駅の間は50元です。
台中MRTの乗り方
簡単な流れ
- きっぷ購入
- 乗車プラットホームを確認
- 改札を通って入場
- 電車に乗る
- 改札を通って出場
こちらが台中MRT、乗り方の流れです。
乗り方は上記5つのステップで、とってもかんたん。
以下で各ステップを画像付きで説明します。
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1きっぷ購入
はじめに、駅構内にある自動券売機で片道チケットを購入します。
交通系ICカードを使用する場合はきっぷ購入の必要はありませんが、チャージ残高を確認して、足りないようであればチャージしておきましょう。チャージは「價值售票機」と書かれた自動券売機または駅の案内所でできます。
台湾の交通ICカード「悠遊カード」買い方の解説記事はこちら
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自動券売機は日本語にも対応。画面にタッチすると、下部に言語を選択するボタンが出てきます。
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2乗車プラットホームを確認
きっぷを購入したら、次は乗車するプラットフォームを確認しましょう。改札の前に行き先表示があります。
画像は市政府駅ですが、高鉄台中駅方面への電車はプラットフォーム2番になっていますね。
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3改札を通って入場
トークン型の片道きっぷ、悠遊カードなど交通系ICカードは「票卡感應區」とある丸い部分にタッチするとゲートが開きます。
改札機は画像のタイプのほかに、QRコードを読み取るセンサーがついているものもあります。
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4電車に乗る
電車を待つ際は、床にある黒い三角のところからラインに沿って並んで待ちます。
プラットホームに電車が入線したら、先に降りる人が出てから乗りましょう。
台中MRTグリーンラインの車内はグリーンが基調。ピンク色の座席は優先席(博愛座)です。
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5改札を通って出場
電車を降りたら、改札でトークンを投入口に入れます。交通系ICカードの場合は乗車時と同じくタッチして改札を出ます。
台中MRT沿線の観光スポット
台中MRT沿線の観光スポットをエリアごとに紹介します。
ただ、台中は広く、MRT駅から少し距離のあるスポットも多いため、バスと組み合わせて観光するのがおすすめです。
市政府駅
市政府駅周辺には台中国家劇院や国立自然科学博物館などの観光スポットや金典緑園道、Top City台中大遠百、廣三SOGOなどのショッピングセンターも点在しています。ただし、いずれも駅から少し離れているため、場所によってはバスを利用するのがおすすめです。
台中国家歌劇院

出典:台中市政府観光旅遊局
台中国家歌劇院
国立自然科学博物館
勤美誠品綠園道
高鉄台中駅・烏日駅
高鉄台中駅周辺には台中の人気観光スポットのひとつ「彩虹眷村」のほか、となりの「烏日駅」近くには台湾ビールの観光工場「烏日啤酒観光工場」があります。台湾ビールの三大工場のひとつで、あの「金牌ビール」はこの烏日工場で開発されたんだそうです。台湾ビールファンには、たまらないスポットですね。
\ 高鉄台中駅の紹介記事はこちら /
彩虹眷村
烏日啤酒観光工場
台中MRTの利用時に注意したいこと
ここから台中MRT利用時の注意事項を挙げてみます。
台中MRTが特に注意喚起している事項は以下の4つ。
まず気を付けたいのは、MRTでの喫煙・飲食は禁止だということ。
喫煙に関しては日本でもほぼ認められていませんが、台湾では飲食も禁止となっています。うっかり水を飲んだりしても罰金を科される恐れがありますので気を付けましょう。
携帯電話の使用については日本と違い、車内での利用は許容されていますが、それでも話すときは周囲に迷惑がかからないよう、できるだけ小声で話す配慮が必要です。
降りる人優先や優先席の利用については日本も台湾もほぼ共通だと思いますが、台湾では「高齢者だけでなく子供や妊婦さんにも席を譲る」のが割と一般的です。したがって、マナーとしてこのあたりの配慮もおすすめします。
台湾鉄道の台中駅には乗り入れていないので注意!
もうひとつ台中MRT利用の前に知っておきたいのが、
「台中MRTは台鉄・台中駅には乗り入れていない」ということ。
したがって人気の「宮原眼科」や「ららぽーと台中」にMRT駅から行く場合はバスやタクシーに乗り継ぐ必要がありますので、前もって行き方をリサーチしておきましょう!
まとめ|台中MRTを利用して旅行をより快適に!
ということで、台中MRTの乗り方や路線、料金などの情報を紹介しました。
広い台中市はMRTが開業するまで、観光の足と言えばバスやタクシーでしたが、2021年の正式開業以降は台中観光が便利になりました。
在来線・台湾鉄道の駅には乗り入れていませんが、台湾新幹線こと高鉄台中駅には直結していて、新幹線から直接、市内ショッピングエリアにアクセスすることもできますよ。
台中MRTを利用して、さらに快適な台中旅行を楽しんでください!